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扉のカーテン

 

扉の後ろ側で座り込んで動けずに困っている

なんだかここから出るのがとても怖い

外から聞こえる音がうるさくて

耳を塞いでも頭に響いてくるんだよ


隙間から差し込む光がオレンジで

まるで夜がやってくる前みたい

閉め切ったカーテン越しに影が動く

「ねえ、今日もまた座っているだけなの?」


繰り返す言葉が億劫で 適当な理由をつけて知らんぷり

どうせ何をいったところで変わらない

本当はここから出たいって思っているんだ

嘘に隠した本音がこぼれて行った


部屋が暗いまままた色がなくなっていくよ

今は薄暗い夕焼け色かな

カーテンの隙間から入り込む風が冷たい

まだ僕は扉の前で座り込んでいる


壊れた時計は同じ時間を繰り返す

「今は何時だろう?」ってどうでもいいか

世界はどうせ僕がいなくても廻るんだ

「結局、また同じいい訳を繰り返すだけなんだ」


「向こうの人が笑ってる」 そんな気がして怖いんだ

カーテン越しの影が笑っていった

「気にせずに扉を開けてみろよ臆病者」

けらけら笑う声が耳に刺さる


扉の片側が微かに開いた 「ここからはお前次第」

差し込む光はまだ青かった 薄暗い陽が部屋に差し込む

夕暮れの色は朝の色で塗りつぶされた

「後はお前が進むだけだ」











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