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シオンの扉を開けて

 

人形は花を握りしめて

あの日の空を見上げた

ピンク色のスターチス

最後に見たあの人の姿


勝手に別れを告げて

どこかへと旅立った

私を置いてどこへ行ったの?

静かな砂浜を歩いて探す


どこにもいない

ここにあるのは廃れた小屋

あの人と一緒に過ごした記憶

今は途方もなくさまよい歩く


終わりを迎えてまた始まった

誰が私を呼び出したの?

手を伸ばした月の先に

その答えはないと知る


スターチスは散っていった

ピンクは枯れて赤く染まる

そこから芽生えたシオンの花

手のひらからこぼれて雫になる


そこから広がる世界はまだ

閉ざされた向こうのひとりごと

シオンが扉に咲き誇る

まだ私は何もしていない


継ぎ接ぎの手でドアノブを回す

シオンの花は散っていく

また続きがあるのならそれを知りたい

私は扉を開けて外へ出ていった


継ぎ接ぎの人形はまたここに来る

目を覚ました所は既に虚空

誰もいないひとりぼっち

スターチスは既に枯れていた



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