103/674
旅人は語り謳う
幾千に連なる道を歩く
始点から終点へと
歩みを止めることはない
その果てには必ず終わりがある
どんな終わりなのかは知らない
そもそも知る術などない
結末を予測したところで
結局は最悪に終わることが多いのだ
道標などいうものに頼り
道なき道を歩き続ける
時には道標を見誤って
思いもよらない終点へと辿り着く
交差点にさしかかる
どちらの道を行けばいいのか
道標がなければ自らの感で
そして後悔するのである
分岐点にさしかかった
そこに道標はないのである
今度こそと自ら進む
そしてまた後悔する
道を辿ることは後悔の連続だ
その場限りの喜びを噛み締めて
結果的には悲しむことばかり
選択をどれだけ間違えてきたのだろうか
坂を昇ればいずれかは息を切らして引き返す
坂を下ればその速さに強ばり引き返す
道を往復するときもあった気がする
今の道は平坦なものだ
端から端へと渡る私には
道は連続して見えるのだ
最果てというものはないように思える
終点に辿り着いてそこから落ちるのだ
私はどれくらい歩き続けたのだろう
まだ何十回しか終点に辿り着いていない
時代はまだ代わることなく変わっている
置いてきぼりにされるのはまだまだ先だ
私はまだ歩かねばならない
後何十回終点へと辿り着けばいいのか
まだ若い私には分かりかねる
旅というものはまだ始まったばかりである




