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条件が揃わないと最強になれない男は、保育士になりたかった!  作者: 鉄火市
55章:実習生、大切な存在を護るために戦う
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 時空神のいる部屋に向かう雨宮優雅とカイザルクだったが、部屋を抜けた先に、一人の少女を見つけた。

 彼女は、動きやすそうなメイド服を着用しており、ナイフを握ったその華奢な手は、震えていた。

「……カイザルク先輩……どうしてこんなこと……」

 怒りか恐怖か、その少女は震えながらカイザルクに訊いた。

 その目からは微かだが、涙も溢れている。

「トキネか……悪いが俺は俺を裏切った女神に復讐するって決めたんだ。何百年と仕えてきた俺じゃなくエパルをNo.2にするなんてっ! きっとあのくそ女神は俺が元人間だからあんなクソガキを俺より上にあげたんだ!! だから殺す!! 実力じゃなく種族で上下を決める腐った神共や、元人間だからってバカにするあの腐れ眷族共も!! まとめて殺すって決めてんだ!!! ……その邪魔をするってんなら、お前でも殺す」

 その言葉を聞いた瞬間、トキネは悔しそうに涙を流し、目を伏せた。

「……わかりました。……なら、ここで私が先輩達を倒します!! これ以上先輩が仲間を殺すところも、皆が死ぬのも見たくありませんから!!」


 ◆ ◆ ◆


 トキネの戦法は、『神々の余興』で見せたように、敵の時間を止めて、ナイフを投げるというものだった。

 しかし、それは二人に通用しなかった。

 時空神の眷族だったカイザルクに、時間を止める特殊能力は通用しない。それは、トキネ自身も把握していたが、その戦略でしか彼女は戦えないのだ。

 それ以外の戦略を、彼女は知らないのだ。

 そして、カイザルクもまた、大鎌を振るい、真っ向からナイフを全て叩き落とす。

 ただ、トキネにとって幸運なことに、優雅は二人の戦いに手を出すつもりがないらしく、壁に背を預けて、戦闘を傍観していた。

 攻撃を受けても、それを意図も容易く破り、何事もなかったかのように傍観を続けていた。


「お前じゃ勝てないよ」

 そう言いながら、カイザルクは大鎌を振るった。

 すると、離れた位置にいるはずのトキネの衣服が切り裂かれ、白い肌が見えるのと同時に、そこから赤い血が流れ始めた。

 斬られた瞬間、小さく呻いたトキネではあったが、ダメージ事態は大きいものではなかった。

 しかし、先程の見えない刃で負った傷は、左足にもつけられており、立とうとした瞬間、足から力が抜け、トキネはバランスを崩して転倒した。


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