26-12
「ユウマ様……さすがに遅く無いですか?」
宝石のついたネックレスを見ていたユリスティナは数十分経っても戻ってこない優真が心配になって、シェスカの話し相手になっている万里華にそう伝えた。
「ん~? まぁ……確かに買い物では即決する優真にしては……随分長いね。……まぁ、高価な物を買いたいけど、ギリギリ過ぎて、買うかどうかを自分の財布と相談でもしてるんじゃない?」
「そうなのでしょうか……。で……では、わたくしもユウマ様の買い物をお手伝いして参ります! 金銭面でしたら、わたくしも多少はお役に立てると思いますから!」
「そういう訳には参りません」
優真が入っていった通路に向かおうと、ユリスティナが駆けようとした瞬間、ユリスティナの前にカルアーデが立ちはだかった。
「カルアーデ様!? な……なぜですか! 何故あなたが邪魔をなさるのですか!」
「申し訳ありません、ユリスティナ皇女。私は優真様の犬としてではなく、一人の男として、優真様の思いを踏みにじりたくないのです。ここでユリスティナ皇女を優真様のもとに向かわせては全てを台無しにしてしまうかもしれません!」
「で……でも」
「はい! そこまでだよ、ユリスティナちゃん! こんなところで口論なんてしても意味無いし、カルアーデさんがここまで言うってことは、それなりの理由があるんだろうし……それに、なんとなくわかっちゃったし……という訳で、皆と一緒に楽しみに待ってましょ!」
「……万里華お姉様がそうおっしゃるのでしたら……」
「あ……あの!」
万里華がユリスティナを連れて皆のもとに戻ろうとすると、カルアーデが後ろから呼び止め、万里華とユリスティナは足を止めて後ろを振り返った。
「大丈夫だよ。ちゃんと内緒にしとくよ」
「よ……よろしくお願いします」
頭を軽く下げてお願いしてきたカルアーデを満足気に見て、万里華は皆のもとに戻っていった。




