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(やはりなんらかの特殊能力で、自分の位置を俺にさとらせないようにしているんだろうな……いくら速く斬ってもいないってことは、目に見える奴は全員残像ってことで間違い無さそうだな……)
速度が異常に速いせいか、相手の目は俺を捉えられていないように見えた。
圧倒的に俺が有利だ。でもそれは、この制限時間がなくなるまでの話。
時間をかける訳にはいかない。だが、敵の正確な位置がわからない。このままじゃ、また彼女達が、危険に晒されてしまう。それだけはどうしてもさけたかった。
そんな時だった。
「お兄ちゃんあっち! あっちの方におじさんいる!」
『優真様、前方8メートル46センチ先、右に16度の辺りに攻撃をお願いします!』
シェスカの声が聞こえた直後、タッチパネルを通じて、ミハエラさんがそう伝えてきた。なにがなんだかわからないまま、俺は居合いの構えを取る。
「十華剣式、漆の型、松葉翡翠の断ち……飛空‼️」
指示された場所に向けて飛んでいく斬撃は、白い霧の中を飛んでいき、小さなうめき声を発させると共に赤い液体を宙に舞わせた。
◆ ◆ ◆
「シェスカ様、貴女のお力が必要です」
そんな声がシェスカの耳に届き、シェスカは「だれ?」とその声に聞いた。
シェスカは周りを確認するが、薄まってきている霧の中にもその声を発したと思われる人影は見えなかった。
だが、その声は幻聴ではない。
「私はミハエラ、詳しい説明は時間がないので出来ませんが、貴女方の味方です」
「味方?」
先程のネビアも一緒に探してくれると言って近付いてきたことで、シェスカの警戒心はマックスだった。だが、不思議と敵には思えなかった。
「ええ、これより貴女の特殊能力について詳しく説明致しますので、よく聞いといてください」
「とくしゅのうりょく?」
「はい。この力で優真様をお助けください」
「お兄ちゃんを? シェスカのとくしゅのうりょくがあれば助けられるの?」
「はい!」
その答えでシェスカは後ろにいる少女を見た。
ファルナはぐったりとしていて、意識がなく、息も小さくなってきている。
その姿を見て、シェスカは覚悟を決めた。
インフルエンザになったため、多少のミスがいつもよりあるかもしれません。投稿に関してはストック消化するのでこっちは大丈夫です。




