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24-11


「……ファルナ……お姉さん……」

 絞り出すような声で、目の前に現れた少女の名を呼ぶと、泣きそうな顔をこちらに見せながら、その少女が駆け寄ってきてくれた。

「シェスカ! 大丈夫?」

 短く区切られた言葉が、自分を心配してくれたという事実を直に感じられ、シェスカは安心したように目を閉じた。

「……シェスカ? シェスカッ! ……良かった。気を失っただけ……良かった…………お前、許さない!!」

 ファルナは自分の瞳から流れた涙を拭い、蹴っていた男に怒りのこもった眼差しを向ける。


「くそっ! 私の邪魔をしやがって! てめぇもぶっ殺してやる!」

 顔を殴られ、落ちてしまった眼鏡も拾わずに、男は怒りに染まった顔をファルナに向けた。

 白髪の男からは、肌がひりつくようなオーラを発してくる。その意味するところは、ファルナにもわかった。


「お前……許さない。シェスカを蹴った。例え眷族であったとしても、僕はお前を許さない!!」

 ファルナは再び、威力の高いパンチを繰り出すために飛びかかる。

 だが、ネビアにそのパンチは届かなかった。

 一瞬変な気がしたものの、距離を誤ったと判断し、今度は回し蹴りを叩きこむ。

 しかし、それさえも空を切るだけだった。


「雑魚が!」

 そう言ったネビアが、なにがなんだかわからないせいで隙だらけになっているファルナに強烈な蹴りを叩きこんだ。

 ファルナはネビアと違って直撃し、後方にあった木へと叩きつけられた。


 背中に痛みが走り、口から血が垂れていく。

 憎い男が苛ついたような表情で、近付いてくる。

「てめぇのような雑魚が私の仕事を邪魔してくれてんじゃねぇ!!」

「……ぐる……じい……」

 首を捕まれ、持ち上げられたファルナは苦しそうに言うが、ネビアはやめる気がない。

「私はな~7位なんだよ~。眷族の中で7番目に強い! 言うなれば、7位の私より強い存在は6人しかいないし、その存在ですらないお前が私に勝てる訳がねぇんだよ! だから黙って死ね!」

(……駄目……このままじゃ……。こうなったら……)


 ネビアの目には、その少女がまだ諦めていないことにむかついていた。

 抵抗しても苦しみが増すだけで、何の得もない。

 なのにこの少女は諦めていない。

 その時だった。

(……!? なんだ? この光は!?)

 いきなり、首を掴んでいた少女の体が光り始めた。


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