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22-3


 薔薇の家紋(王家の家紋)がつけられた封筒を手渡された俺は、その封筒から、1枚の手紙を取り出した。


『アマミヤユウマ殿へ

 此度の貴殿らの活躍で、このパルテマス帝国が救われたことを感謝する。

 感謝の気持ちとして、救世の使徒は犯罪組織としてではなく義勇軍として、ユウマ殿に任せたいと思っておる。だが、何の役職も持たない冒険者にそんなことをさせると、周りの貴族共がうるさいため、貴族としての地位、〔侯爵〕を用意した。これからは、アマミヤ侯爵家と名乗ってほしい。こうすれば、ユリスティナを嫁に出しても文句は言われないしな。ちなみに、君が望まないのであれば、大臣や他の貴族と交流する必要もないし、別に貴族としての仕事もしてくれなくても構わない。余に忠誠を尽くす必要もない。ただ、居場所を用意しただけに過ぎないし、これで余が貴殿の後ろ楯になれるというだけの話だ。

 P.Sそちらの女神様に頼まれた通り、王都に屋敷を既に用意したから、いつでも移住してくれて構わない』


 手紙を読み終えた俺は、手紙をほしそうに手を伸ばす女神に、その手紙を渡した。

 ……それにしても、本当に勝手だなぁ……。

 まぁ、皇女のユリスティナをどこの馬の骨ともわからないような奴に渡すことができないのはわからないでもないけど……普通相談したりとかしない?

 S級冒険者にも勝手に推薦されてたし……まぁ屋敷に関しては、隣で手紙を興奮したように見ている女神の依頼らしいけど……それにしたって、俺が何も知らない内にどんどん話が進んでいくのが、気にくわない。

 でもまぁ、悪い話じゃないんだろうし、そもそもこの家はハルマハラさんに借りてたもので決して俺の所有物じゃない。

 貴族の仕事は何もする必要がないうえに、他の貴族と関わる必要がないというのなら、これまでと同じように保育士を目指してみるのを止められた訳ではない。寧ろ、権力を得たことで、子ども達の権利を堂々と主張できる立場になったと考えれば万々歳だ。


「優真君も心が決まったみたいだね」

 隣で手紙を読み終えた女神が、俺の心を見透かしたように聞いてくる。

「うん。他の皆が良ければ王都に引っ越そう!」


 そして、他の皆の同意も得られ、俺達は王都に引っ越すこととなった。


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