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「だ……大丈夫なんですか?」
「まぁ……多分、大丈夫だろ……」
へたりこんでしまったシルヴィにそう言うと、俺はソファーに深く座り直した。
神様に弄ばれたことで若干不機嫌になった俺にメイデンさんが腰に携えていた剣を、鞘ごとつきだしてきた。
先程は命の危機を感じ取ったため、よく見ていなかったのだが、それは時代劇とかでよく見た刀だと思った。
「……その剣を俺にどうしろと?」
「……手紙……」
「ああ……そういえば2枚目があるんだったな……」
彼女は俺に剣を押し付けて、その言葉を告げた。
とりあえず、読んだ方が早いというのなら、手紙を読んでみようと思い、剣をソファーに立て掛け、手紙を取り出して、開いた。
『やぁ、先程は驚かせてしまって悪いね。我が鉄の神ことてっちゃんだ!
彼女に持たせた刀は、君へのお礼だ。君の主神がもってきてくれたラノベとか漫画とかでメイド剣士が我のイチオシだったため、君にもみてほしかったのだ!
とまぁ、そんな理由でメイド服を着せているが、君の下で働きたいというのでその時の仕事着にしてくれても構わない。せっかくなのでこき使ってやってくれ。
PS.その刀は我が作った最硬の鉄を、鍛冶職の神に鍛えてもらったオーダーメイドというやつだ。メイデン共々大事にしてくれ!!』
手紙を読み終えた俺は、小さく深呼吸した。
神様勝手過ぎない? だいたい雇うって何? 俺はただの冒険者なんだよ?
まぁ、神様とかいう存在に俺が逆らえないのはこの世界の摂理で、要するにこの頼みも断れないということだ。もちろん冗談や神様の意向次第では断れるものもあるが、今回は……無理だろうな……。
「はぁ……まぁ主神じゃなくても神様からの頼みだから、俺は構わないよ。ただ、俺は構わないが、うちの神様が断ったら、無理だからね?」
「……わかってる」
「呼ばれて飛び出て私さ~~んじょう!!」
いきなりリビングの扉が開け放たれて、そこからエメラルドグリーンの艶やかな髪が特徴的な幼い少女が入ってきた。
呼んでもないのにやって来た女神の後ろには疲れたような表情を見せている万里華が立っていた。
「ただいま~」
「おかえり~。どうだった~?」
「神気を放つ神様達からの視線は本当にしんどいとかのレベルじゃなかったよ」
「大変だったな~」
「まぁねぇ。……でも、今は優真の隣に可愛い格好をした銀髪美少女が座っているこの状況の方が私的にきついから状況説明お願いできる?」
そんなことを万里華が聞いてきたため、俺は女神と万里華に状況説明を行った。




