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19-10


 月光は、雲の隙間からテラスで抱き合う二人を照らす。しかし、それを覗く3人の影までは照らすことはなかった。

「いや~。優真君もやるね~。……それでマリちゃん。いつもは優真君がああいうことになる度、色々壊すほど暴れるけど、今日はいいの?」

「う~ん。まぁ、ユリスティナちゃんだけ優真とキスしてないのは可哀想だし、もう婚約者仲間だし、いいかな。私も晴れて優真と結ばれたことだしね」

「お~、シルヴィちゃんが額にちゅうしただけで羨ましいとか言って、通信機(神器)を壊したマリちゃんが、ついに大人に!!」

「それは言わないでくださいよ……本当にすいませんでした……」

「もう怒ってないよ。それで? そこで赤くなってるシルヴィちゃんは自分が愛する優真君が他の子にちゅうしてる所を見てどう? やっぱり辛い?」

「……ええ、辛いです。やっぱりあの位置は自分が占領したいと思います。でも嬉しい気持ちも辛い気持ちと同じくらいあるんです。ユーマさんを支えるなんて私一人じゃどうにも出来ませんし、二人がユーマさんと一緒になってくれたお陰で、私もユーマさんとずっと一緒にいられるから……後悔なんかしてません」

「それを聞けて安心したよ」

「俺は全然安心出来ないがな」

 その声はシルヴィと向き合ってしゃがんでいた女神の背後から聞こえた。

「優真君!? いつから無心で近付くなんて高等テクニックを!?」

「どうせあんたがシルヴィの内心覗くのに必死で気付かなかっただけだろ?」

「……シルヴィお姉様もマリカお姉様も……覗くなんて酷いです」

「ごめんユリスティナちゃん! でも、こんな所でやるから見られるんだよ? 風に当たろうと3人で出てきて、いい雰囲気の二人を見付けたら、邪魔しないように普通隠れるでしょ?」

「うぅ……すみません……」

 マリカの言葉に、ユリスティナが落ち込むのを見て、優真は溜め息を吐いた。

「……どうせ、女神からの誘いに乗ったんだろ?」

「ピンポンピンポ~ン、大正解!! さすが優真君! 私のことわかってきたね~」

「……全然嬉しくない」

「まぁ、とりあえず、優真君が約束を守ってくれて嬉しいよ。でも優真君! ユリスティナちゃんは14歳だから、其処のところはちゃんと考慮してね。さすがの私もそれだけは見逃せないよ。せめて16歳は越えないと! ユリスティナちゃんはちゅうだけ認めます。それ以上は2年経ってから!」

「わかってるさ。そのぐらい常識中の常識だし、その頃にはきっと、俺もユリスティナのことをかなり好きになってるだろうしな」

「うぅ……わたくしも早く大人になりたいです……」

「我慢だよ我慢! いくら相思相愛だからって、神様の言うことを守らなきゃ、強制的に別れさせられるんだよ? 一時の快楽に憧れて、その先の人生棒に振りたくないでしょ?」

「が……我慢します……」

「いい心掛けだね。そんなわけでユリスティナちゃんも晴れて優真君ハーレム計画の一員になったという訳で、シルヴィちゃん同様、永遠の命ってやつをあげるね。シルヴィちゃんも優真君も問題無いね?」

「私は問題ありません。ユリスティナちゃんも仲間ですから」

「俺も異論はないけど、そういうことなら万里華はどうするんだ?」

「どうするもこうするも無いよ? マリちゃんは私の天使だからとっくに永遠の命は持ってるよ……って言ってもただ不老になるだけなんだけどね」

「そうか。ならいい。すぐにでも頼む」

「うん。いいよ~」

 そう言った女神は俺達から距離を取った。


「我が力の下に、シルヴィ、シェスカ、ユリスティナ・カルテス・パルテマスの3名に神の祝福を与える」

 女神がそう言い終えると、空から光が差し、シルヴィとユリスティナの体を光らせた。それと同時タイミングで部屋の中から驚いたような声が上がった。

 女神は、どんな言葉でも解るはずの俺にでさえ、理解できない言語で未だになにかを呟いていた。


 数分の時が流れ、女神は何かを呟いていた口を閉じ、閉じていた目をゆっくりと開いた。

 その瞬間、シルヴィとユリスティナの体から発していた光が消えた。

 外見等の変化は見受けられなかったが、おそらく成功しているのだろう。

 なにせ女神が隣に来て、にこにこしているのだから。

「ありがとな。約束を守ってくれて」

「いいってことよ。優真君もちゃんと約束守りなよ? 後、一人は最低でも欲しいからね? やらなきゃ地獄に落とすよ?」

「……まじでか。まぁ、そんなに急がなくてもいいんだろ?」

「まぁね~」

 女神と話しながら、自分の体を確認している二人の姿を横目で見る。その表情は後悔しているようには見えなかった。

「まぁ……地獄に落ちたくはないし、少しくらいは頑張ってみるよ」

「ふふっ、期待してるよ。さ~て、神の力使ってお腹減ったし、戻って晩御飯(立食)の続きに行こ~っと」

 そう言った女神は腕を頭の後ろで組みながら、部屋の中に戻っていった。

 ユリスティナと万里華も、二人で話し合いながら、女神の後に続く。


「では戻りましょうか! ユーマさん」

 嬉しそうに微笑むシルヴィの姿に、俺は新たに心の中で誓った。


 彼女達を守ろう。

 例えどんなに強大な敵であっても、俺が敵わないような存在であっても、全てから守れるようになろう。


 そして俺は、手を引く彼女と共に城の中に戻った。

 ようやくパルテマス帝国に関しての話が終わりました~!

 これで二部が終了した感じですね。

 第一部はミストヘルトータスまでの話でここまでが第二部の話です。

 そして、第三部は……彼らが平穏に暮らせるといいですよね…………ふっふっふ……


 それではこの辺で私は失礼いたします。

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