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 番外編1 ~シェスカの反抗期!?~ 2


 俺は今、シェスカの部屋の前で立ち往生していた。

 ドアをノックしたが、中から返事が返ってこない。無理矢理押し入ることは簡単だが、それをすれば本格的に嫌われてしまう。まだ、なんとかなる状況を自分で壊すのはどうしても避けたい。

「……シェスカ、中にいるなら、少しだけ話を聞いてくれないか?」

 その言葉に返事はなかったが、物音が少し聞こえてきた。

「……お兄ちゃんな、一週間くらい忙しいんだけど、今やってる仕事が終わったら、一緒に遠くまで行って服を買わないか? もちろん、お姉ちゃん達も一緒にさ。……また、皆でお出掛けが出来るように、お兄ちゃん頑張るからさ……。でも、でもな、シェスカに嫌われたら、お兄ちゃん頑張れなくなるんだよ……だから、お兄ちゃんを許してくれないかな?」

「…………シェスカは、今欲しいの……」

 扉が開かれて目の周りを赤くした少女が少しだけ顔を出した。

「……シェスカ……」

「シェスカの服ね、ちっちゃくなって、お兄ちゃんが前に買ってくれた白い服しかないの……ばあちゃが作ってくれた服……もう着れないんだもん!」

 シェスカはそう言うと、部屋の扉を勢いよく閉めてしまった。

 これ以上ここにいても、おそらく何も進展できないだろうと思い、俺は一階に降りた。


 ◆ ◆ ◆


 それから三日経っても、シェスカの機嫌がよくなることはなかった。

 準備は順調に進んでいるはずなのに、頭の中ではどうしたらシェスカの機嫌がよくなるのかで頭がいっぱいになる。

 クレープで釣ってみたり、プレゼントで釣るという作戦を試みたものの、その時だけは機嫌が良くなり、色々と会話してくれる。だが、いきなりなにかを思い出したかのように、再び部屋へと戻り、結局無意味になってしまう。


「……なぁ万里華~、最近、自分の考えに自信が持てないんだけど……」

「……それをなんで私に相談するのかなぁ……」

 お茶を飲んで一服している万里華は、湯飲みを置いて俺をジト目で見てくる。

「……まぁ、やっぱりこういうことが気軽に相談出来るのは万里華だけだからな」

 こんな姿は女神やシルヴィ、ましてやユリスティナに見られたくないと思った結果、こうして、万里華に相談しているのであった。

 俺がそう言うと、頼りにされたことが嬉しいのか、万里華は「なら、しょうがないわね」と、相談に乗ってくれる気になってくれた。

「それでさ、どうしたらいいと思う?」

「普通に今すぐ服を買ってくるってのが一番なんだろうけど、そういう訳にはいかないから、困ってるんでしょ? というわけで、これを優真に授けよう!」

 そう言った万里華は懐から何かを取り出した。


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