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優真はその言葉を聞いた瞬間、疑問に思った。
なぜ裏に彼女の存在があることをこいつは知っているのか……そんなことを知っているのは俺達しかいないはずなのだから。
「ユリスティナ? 誰それ? そもそも俺はこの国の王族は見たことすらないよ」
「嘘が下手だな。貴様が皇女に頼まれて私を狙っていることくらい貴様の仲間から既に聞いている」
「……そいつらは?」
「私がここにいる時点でわかるだろ? 見つけ次第片っ端から殺していったよ」
その瞬間、ホムラは怒りと共に恐怖の感情を抱いた。
密着しているからわかる彼の静かに燃える怒りが、とても怖かったのだ。
「さぁ私は質問に答えたのだ。次は貴様が答える番だぞ。ユリスティナ皇女はどこだ?」
「……なぜ、ユリスティナ皇女にこだわる? 別に彼女が何処でどうしていようと彼女の自由だろ?」
「道具の分際で自由だと? 図々しいにも程がある」
「……はぁ?」
「ユリスティナ皇女は私がこの国の皇帝になるための道具でしかない。それとも何か? 貴様は道具に感情移入でもしておるのか?」
優真の怒りがどんどん膨れ上がっていくのを、まるで見えてもいないかのように、ガイベラスは意気揚々と語り出した。
「お前が王なんてものになりたいが為に、この国の子ども達は死んだのか? それだけのために、幼い子ども達を強制的に働かせただけでは飽きたらず、武器を生産する工場に勤める子ども達に満足な食事を与えなかったのか?」
「食事? そういえば工場長どもに、ガキどもに与える食事量を最低限にしろとは言った気がするな。……だがそれがどうしたというんだ? 所詮ガキはガキ。あんな食料を貪ることと泣くことにしか脳がない連中の食事を減らしたところで何の問題があるというのだ?」
その言葉で優真の何かが完全に切れた音がした。
「……問題? ……問題なら今から起こるさ。【ブースト】発動!! ……松葉翡翠の断ち、飛空!!」
その怒声と共に放たれた斬撃は、距離があったガイベラスの右腕を根元からぶったぎった。
「うがああああああ!!」
「俺はお前を心の底から軽蔑する。そんなお前にだけは絶対にユリスティナを渡さない!」
悲痛の叫びを上げるガイベラスの姿を怒りの眼差しで見ながら、優真は戦闘体勢に移行した。
現在大学生の私は、11月の文化祭に駆り出されるため、バイトも相まって小説を書く時間が大幅に削られます。
そのため、11月1.2.3.4の4日間は『弟子は魔王』を休ませていただきたいと思っております。
また、現在毎日投稿中の『条件が揃わないと最強になれない男は、保育士になりたかった!』ですが、半年以上続けてきた毎日投稿という称号を捨てるのはなんか嫌なので、文化祭中の4日間は1話ずつ更新したいと思っております。
誠に勝手なことではありますがご容赦ください。
それではこれにて失礼致します。




