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17-11


 俺は目の前に立ち塞がる木造の扉を見ながら、後悔していた。

 本当は許可を出した今でも気が進まない。だが、後戻りをするなら、この扉へと到達するまでに決めなければならなかった。


 重々しい音を響かせながら、木造の扉が開かれ、部屋の中で椅子に座っていた者達が一斉に立ち上がり、入ってきた俺に敬礼した。

「おはよう皆、今日は集まってくれてありがとう」

「「「おはようございます眷族様! 我々はあなたに仕える信仰者! いついかなる時であろうと、あなたの命令とあればすぐにでも駆けつける所存にございます!!」」」

(……綺麗に揃ってるな~)

 彼らの挨拶を聞いてそんな感想を抱く俺は着席するよう促した。

「では優真様、席へご案内致します」

 俺は後ろに控えていたキョウという少年に案内されるがまま、ホムラの隣に座った。


 この場には救世の使徒リーダーのホムラ、副リーダーのアオイ、そしてキョウ君を含めた18人の隊長達が集まっていた。

 そんな彼らに俺は今回の件をこと細やかに説明した。


 ◆ ◆ ◆


 全ての話を終えると、幹部達は隣にいる者と話し始めた。

「質問があるなら手を挙げてくれるか? 答えられる範囲であれば答えるからさ」

「では一つ伺ってもよろしいですか?」

 そう言いながら手を挙げたのはキョウ君だった。

 俺が許可すると、彼は座っていた席から立ち上がる。

「女神様が戻ってくるまでは攻めないとおっしゃっておられましたが、仮に明日戻ってきた場合、いつ頃の出発を考えておられるのでしょうか?」

「1週間だな。準備期間として用いる時間は1週間にし、それを過ぎても女神が戻ってこなかった場合、戻ってきた次の日に攻める」

 そう答えた後、次に手を挙げたのは、目が前髪で隠れた女の子だった。その子も、許可をだすと席から立ち上がって質問してきた。

「眷族様には悪いかもしれませんが、我々に勝ち目があるようには思いません。仮に我々が勝てたとしても、国家反逆の汚名をきせられ、王族共々殺されるのではないでしょうか?」

 その言葉に同意するように他の者達も頷いていた。

 だが、その質問こそ俺が待ち望んでいた質問だった。


「いい質問だ。まず、反逆者の汚名に関してだが……」

 俺は今回の件で行う作戦について答えた。途中何度か驚かれたり、途中で質問をしてくることもあったが言いたいことは全て言えた。

「……という訳だ。これなら、ユリスティナ皇女の後ろ楯もある俺達が国家の敵になることはない」

「な……なるほど! それなら確かに……しかし、肝心のものはどうするのですか?」

「安心しろ! 用途は別だったが、それらは既にバートラム博士に協力してもらって調達済みだ! 後は綿密な計画を練るのとお前達の覚悟だけだ!」

 キョウ君の手を挙げないでした質問に答えると、俺は全員を見渡した。それぞれ、多種多様な顔つきではあるが、この国の政策に不満を抱き、今まで戦ってきた者達だ。

 そんな彼らが、この国を変えることができる作戦にのらないはずがなかった。


 こうして俺達は、女神が帰ってくるまでに、出来る限りの準備を地下で行うことになった。


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