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 彼女がそう言った瞬間、彼女から放たれた威圧に優真は抵抗することすらできずにひれ伏せさせられる。

「ユーマさん!?」

 その現象を目の当たりにしたシルヴィは、優真のもとに近付こうとするが、威圧によって動けなくさせられる。

「……なぁ優真君……私はこう見えて寛大なんだよ。……でもね……君一人の我が儘で多くの女性を悲しませる結果になることだけは黙認できないんだよ」

「はぁ? ここまで来て説教か? だいたいあんたは俺がどう生きるかは俺の好きにしていいって言ってたじゃないか!」

「あの時とは状況が変わった。君が糞亀と戦ったことにより、眷族としての力を手に入れ、シルヴィちゃんを助けた際にその力を覚醒させた。もうあの時みたいに楽観視できないんだよ!!!」

「……だからなんだって言うんだ! 俺はシルヴィを幸せにしてみせる! それで文句ないだろ!」

「それじゃ無意味なんだよ。君がどうやって生きようが、彼女はいずれ死ぬ。その短い時はどうあがいても眷族と信仰者という壁で完璧な幸せを手に入れることはない! ハナちゃんにも言われたんだろ? 信仰者と眷族が結婚することはできないということを……この長き時の中で君と同じような考えを持った眷族が今までいなかった訳じゃない。元々人間だった眷族は、そういうのを気にしないからな。それでも失敗する本当の理由を教えてやろうか? それはな! 眷族は対等に見ようとしても結局上からになるからだよ! そのうえ、立場の違う信仰者は君達のように楽観視できないからだ! 

『いずれ目の前からいなくなるかもしれない!』

『無能と言われて切り捨てられるかもしれない!』

『いつか自分よりも彼の好みに合う人間が見つかるかもしれない!』

『年を重ねてよぼよぼの婆さんになったら見向きもしてくれないかもしれない!』

『事故にあって簡単に離ればなれになってしまうかもしれない……』

 シルヴィちゃんの深層にある不安はこれだけじゃないぞ?

 君がいくら彼女を好きだと言っても嬉しいのはその場かぎり……言われない間は苦しみ続けるんだ。そもそも君は理由をつけて彼女とやらないよね? それがどれだけ彼女を苦しませているのかわかっているのかい?

『彼女が怖がると思ったから?』

『婆さんの死から時間が経っていないから?』

『彼女に嫌われたくないから?』

 そんな理由で彼女を拒み続けて、何が幸せにするだ……笑わせんな! 全然幸せにできてないじゃないか!! ここは平和な日本じゃない。面白いラノベの世界なんかじゃない! 現実を受け入れずに日本のルールで生きてる時点で君が彼女と同じ幸せを得られる訳が無いんだよ!」


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