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優真の特殊能力【ブースト】は優真の全能力値を最大10000倍まで引き上げることが出来る能力だった。発動条件に子どもを助けるという意志を見せることで、【ブースト】はその効果を発揮する。
ただ、優真の今まで感じた感覚だとおそらく【勇気】が発動する事も【ブースト】の発動条件だった。
そして、眷族となった優真は、半年前の優真とは比べ物にならないくらい強くなっていた。
半年前の優真が【ブースト】で10倍に引き上げたとしても、【ブースト】を発動していない今の優真の足元にも及ばない。
それを証明するように、ミストヘルトータスよりも圧倒的に強いファルナの攻撃を一切食らわず、自分のやるべきことを全て実行しつつ、宣言通り一発も攻撃を仕掛けていない。
途中何発か、ファルナに向かって銃弾が飛んできたものの、それら全てを空中で掴み、潰していくという既に人間とは思えないような行動を繰り返していく。
女神に指示された通り時間を稼いでいく優真と、怒りのままに全てを壊そうとするファルナ。
だが、ファルナは優真を攻撃したいと思っている訳ではない。自分の目の前でうろちょろしてくるから、優真に構っているだけだった。
だからこそ、優真は自分の思い通りに、ファルナの行動を誘導することが出来た。
しかし、それもここまでだった。
女神が眷族の輪を完成させかけていたのだ。
その凄まじい神気に当てられ、攻撃してこない優真は後回しにすることを決意し、ファルナは女神に向かっていく。
しかし、その前に優真が立ちはだかった。
「あっちはあっちで仕事中なんだ。ファルナの相手は俺がやってあげるから、向こうで遊ぼうな~」
そう言いながら、突進してくるファルナを受け止める優真だったが、真っ正面から勢い良く突っ込んできたファルナに、少しずつではあるが押され始めた。
「……大丈夫かい?」
「黙って見てろ」
その瞬間、優真の内側から溢れるような覇気が放出された。
湧き出る力に、優真は押し返そうとした時だった。
こちらに突進してきていたファルナがいきなり大きく後退した。
しかし、ファルナの攻撃がこれで終わるはずが無かった。
ファルナの目が鋭くなり、その猛々しい体に何かを溜め込み始めた。




