表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/970

3-2

「いったいどこへ行くっていうんだい?」

「……あんたには関係無いだろ?」


 ああ、嫌だな。……多分、今の俺は介抱してくれた人に嫌な目を向けてるんだろうな。

 さっさとここから立ち去らせてくれよ。これ以上生き恥なんか晒したくないんだよ。


「悪いが、お前さんをここから立ち去らせる訳にはいかない。あんたには、一緒に村まで来てもらう」

「ふざけんなよ婆さん。さっきの見て、はい、そうですか。わかりました、従います、なんて言うわけないだろ!」

「そりゃそうだろう。しかし、お前さんに事情があるようにわしらにはわしらの事情がある。お前さんをここから逃がすことはできん。もし来ないというのなら」

 目の前に立つ婆さんが、左手を上げると、先程の男たちが、再びこちらに向けて矢をつがえた弓を構えてきた。

「悪いが、今度は本当に命をとらせてもらうよ」


 ………ああくそ。俺に選択権なんて無いって訳ね。

 こうなれば、タッチパネルだけが頼りだ。

 なんか、ここから逃げ出す方法ってないのか?

『ありませんね。あなたは絶体絶命です。それと、現在女神様は入浴中ですので、邪魔しないでくれとのことです。

 P.S死んでも蘇生なんてしないのでお気をつけください。』


 あのクソビッチ(女神)、肝心な時に超使えね~!


「おばあちゃん、もうやめて! これ以上、この人に変なことしないで!」

「……なんでそんなことしてるわけ?」

 婆さんが何かを言う前に、俺がそう言うと、シルヴィさんは驚いた表情をこちらに向けてきた。

「あんたもあいつらと同じで、俺のことをどうせ、自分たちの平和な生活を脅かす敵だと思ってるんだろ?」

 シルヴィさんは、何かを言いかえそうとしていたが、俺の目を見ると、びくついて、黙ってしまった。


「ちなみにその子の名誉のために言っておくが、今回の件にその子は関与しておらぬよ。わし個人でこうなるように仕組んだ。だからそのような目でその子を見てやるな」


 俺は、びくついている彼女から視線を外し、婆さんの方を見て舌打ちをする。

 この時の俺は、あまり体調が優れていなかった。

 3日前に全力で熊から逃げたせいで、足を動かすのがやっとだし、さっきサンドイッチをもらうまで何も食べてなかったせいか、あまり力もわいてこない。

 正直抵抗する余力もなかった。


 俺は抵抗することをやめ、そいつらに大人しくついていくことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ