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「いい加減にしろよ!!」
隔てていたカーテンから恥ずかしそうに出てきたシルヴィの姿を見て優真は店員相手にそう叫んだ。
「お前絶対遊んでるだろ!! 今までのは百歩譲ってまだいい。……だが……スク水は駄目だろ!」
出てきたシルヴィは何故か夏のプールでお馴染みのスクール水着を着用していた。
「だいたい外出用だって言ってるよね! こんなんで外歩ける訳ないだろ!」
「いやぁ……海辺辺りでは皆さん着用してますよ?」
「ここは海辺じゃないだろうが! この姿でお前は街中歩けんの?」
優真の威圧的な表情で迫られた女性店員は、ひきつったように笑いながら「……無理ですね」とか言ってきた。
だったらそんなの勧めんなと心の中で文句を言ってから4着の会計に移ろうとしたのだが「次……次はふざけませんから!」と言ってくるので、最後のチャンスを与えることにした。
「ふっふっふ……これならお客様も満足していただけると思いますよ」
真剣な顔で言ってきた女性店員に連れられて、カーテンがかかったままの試着室前に戻ってきた。
女性店員の腕にはチャイナ服やバニーガールといったような衣装がかかってあり、不安になっていく。
「ど……どうですか? に……似合ってますか?」
カーテンが開かれ、不安気な声でそう聞いてくるシルヴィの格好は白い袖無しのワンピースだった。
女性店員は優真の隣でかなりうざいどや顔を披露してくるが、優真の反応は意外と薄いものだった。
「悪いが……それは無しだな」
優真が真顔で放った言葉に女性店員は驚愕したような表情で優真を見た。
「お……お客様? お気に召しませんでしたか? こういう服はお嫌いでしたか? やはり、とっておきの絆創膏を試した方がよろしかったでしょうか?」
「その絆創膏は今からでこぴんされるお前の額にでも貼っておけばいいよ。……まぁ、似合って無いわけでも金が無いわけでもないんだが……まぁとりあえずそれは無しだ」
「そんな……いえ……ユーマさんが買ってくださる服なんですからユーマさんが駄目だとおっしゃるなら……私も異論ありません……」
シルヴィの瞳が少し残念そうに見えたうえに、女性店員がなにかと文句を言ってくるにもかかわらず、優真は半袖のシャツとスカートを更に買ってシルヴィとムスッとした表情を見せるシェスカを連れて店を出た。




