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【五章連載】ディオス・ウトピア 〜神々の王は平穏を望む〜  作者: 神威皇華
第五章 神威城塞編
222/240

222話 想定外の連絡


 俺はガーゴイルが“神創機装(ネフィリム)”の捜索に向かったことをシルに伝える為に、“神威闘技場(ヴィーグリーズ)”に来ている。

 “神威闘技場(ヴィーグリーズ)”───そこは、テオス様が創造した“神帝城塞(ヴァルハラ)”の地下に存在している全3層の内、その最下層に位置する戦闘可能領域のことを差す。


 「シル、聞こえるか?」


 俺は地上から上空に向かって声をだす。

 シルは(はね)を広げ、“闘技場”でリルとネロが戦闘している様子を見ている。

 公正な勝敗の判断を下す為にシルは目を逸らさずに、俺に問い掛けてきた。


 「えぇ。それで、何の用があってここに?」


 「あぁ、ガーゴイルが“深淵(シェオル)”に行った」


 俺は(はね)を広げて飛翔し、シルの横で静止した。

 すると、『待っていた』と言わんばかりにシルが発言した。


 「そういうことですか。では、ガーゴイルは戦闘訓練には参加しないと?」


 俺はシルの質問に対して、無言で頷く。

 すると、シルが心を読んだかのように「本当に、用事はそれだけですか?」と訊いてきた。

 ターコイズブルーの瞳は、俺の思考を見透かすように煌めいていた。


 「違うが、決して無関係な話ではないな。“境界神(テルミヌス)”ピウスに【念話】でこう伝えてくれ───」


 俺はシルに要件だけ伝えて、“闘技場”を後にした。


 リルとネロの模擬戦の勝敗は気になりはしたが、どうせリルが勝つだろう。

 戦闘経験も技量も攻撃力も圧倒的にリルの方が上なのだから。

 まぁ、補助や守護という役割で見たらネロの方が適正は上だろうがな。



 *   *   *



 “幽魔獄界(ディアヴォロス)”───俗に“魔界”と呼ばれる場所。

 その場所には悪魔達が跋扈する居城───“魔帝皇城(パンデモニウム)”がある。

 

 その王座に座すは、“幽魔獄界(ディアヴォロス)”に棲まう悪魔達の王。

 “悪魔帝王(ルシファー)”の異名を持つ人物は、ふと城の窓から空模様を眺めた。

 すると、瞬く間に雲が虹色の煌めきで覆われる。


 「もう“界隔虹煌神壁(ビフレスト)”の封鎖を終わらせたのか。これによって、滅多な理由がない限り世界を渡ることを禁じられる」


 俺が現状の整理を終えた瞬間、リリスと念話が繋がった。

 

 『テオス様が……』


 言いたいことがあるのに言い淀むリリス。

 俺はすぐに「テオス様が、どうかしたのか?」と訊き返した。

 すると、衝撃的な言葉が返ってきた。


 『記憶喪失に、なって……』


 「───記憶喪失だとっ!?」


 思わず声が漏れてしまった。

 数瞬だけ異常をきたした脳を冷静にさせ、リリスの質問に答えた。


 「“記憶神(イブ)”アレテーは“神帝城塞(ヴァルハラ)”にいるはずだ。だから、詳しいことはネクロの部屋にいるであろうアレテーに尋ねてみればいい」


 『わかったわ、ありがとう』


 「俺の方からシルには連絡を入れておこう」


 珍しくリリスが感謝の意を示してきたことに驚いた。

 その所為で、心の声が漏れ出てしまったらしい。


 『なら今度、お礼に“冥愚柘榴(プロセルピナ)”を持っていくわね! 1ヶ月間の休暇を強制的に作ってあげるわ!』


 「“冥獄界(ヘルヘイム)”への滞在を1ヶ月間も強制させる果物などいらん!!」


 これ以上リリスに揶揄われないように、俺は【念話】を一方的に切った。

 脳内に響く声が消え去ったことで、俺の周囲は再び静寂に包まれた。


 

記憶喪失になった神───

最後まで読んで頂き有難う御座います!


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