169話 遊戯神の武器
『───これより、砲撃を放つ! 全員、衝撃に備えよ!!』
念話を通じて聞こえる声の主はアルヴィス。
「はい、わかりました」と二つ返事をして、念話を切る。
それと同時に、近くに突如として出現した気配の主について考える。
テオス様……?
気配を消して、階段を下りてきている。
此処に何の用が……あ、もしかして私に?
扉が自動で開き───その人物の顔が解る。
私の視界に映る人物こそ、その世界の頂点にして原点。
いや……万物の創造主にして万象の起源。
「ふむ、流石は……アルブスと言った所か。魔力や能力を使用してエネルギー変換効率を100%近くまで上昇させている。だから、殆どエネルギーの無駄がない。特に、摩擦熱に関しては完璧と言える出来だ……素晴らしいな! 何らかの故障や誤差で、太陽光エネルギーが摩擦熱に変換されても……熱伝導率が高い金属───銅・銀・金・アルミ・ニッケル・白金を全ての部品に使用しているから、問題ないのか……! 実に素晴らしい!! 我が並列存在が見たら、さぞ喜ぶであろう」
万物の創造者であるテオス様が今まで見たことがない程に歪に嗤う。
テオス、様……?
いやっ!
この感じは───敵ッ!!
私は、【武器化】させたサイコロを投げつける。
その数6個。
「───我が命は絶対だ、止まれ」
テオス様がそう言うと、サイコロの動きが止まった。
なッ……!?
この技は、イオタの……いや、違う。
“神”は万物の王、言葉で支配することも可能な筈。
私如きが対処できる訳もないですが、足掻くとしましょう!
烏滸がましいこの身を───“神”は何処までお赦しになるのか。
私は覚悟を決め、テオス様の前に立つ。
「行かせませんよ。“神”の体を乗っ取り、意のままに行動しようとする有害なる者───貴方が、アマルティアと関係している事など、分かっております」
「何? この我の事を言っているのか?」
テオス様───いえ、テオス様の体を乗っ取った者は、辺りを見回し自分以外に人が居ない事を確認してから、問いを投げ掛けて来る。
“神”の精神に作用できる者など、リリス様かラプラスか、アマルティアしか居ない。
このタイミングでこうなっているという事は、原因はアマルティアにあると考えるのが妥当。
早急に対処が必要なようですね、テオス様。
どうか、もう暫くお待ち下さい。
「展開ッ! 【独自世界】───遊戯戦場!!」
私は戦戯之女神の権能に含まれている【独自世界】を使用した。
視界を闇が呑み込み、2人の人物がこの世界から消える。
そして、この世界とは別次元の“世界”へと移動した───。
【独自世界】の力は如何に───!?
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