156話 洗脳の解き方
『グガァアアアア!!』
そう叫びながら、ウガルルムは前足を振り下ろす。
私は飛んで、その攻撃を避ける。
ふむ、知性は少しだけ残っているのか。
アマルティアの奴め。
何故、このタイミングで動き出した?
まさか……カルラの件と関係があるのか!?
───いや、確証がある訳ではない。
今は経緯を考えている場合ではない。
アマルティアの洗脳をどのように対処すればいいか、を考えなけばいけない。
『グ……ゴガァァ!!』
ウガルルムが咆哮する。
少し、本当に少しだけ……煩いな。
音属性魔法-『静寂』
範囲は───砂漠地帯全域。
私が無詠唱で魔法を発動させると……
風が凪ぎ、音が消える───
さて……どうしたものか。
そうだな、先ずは───時空属性魔法-『転移』。
座標は───面倒だ。
転移後の位置指定───場所は、アトラス港。
それと同時に、私は指をパチンと鳴らす。
刹那、私とウガルル以外の全員の姿が掻き消える。
よし、成功したな。
此処からは……我慢比べといこう。
私の魔力が尽きるのが先か、ウガルルムの魔力が尽きるのが先かのな。
あと1つ、我慢比べの内容はあるが……別に気にしなくても良いだろう。
どうせ……生物と謂う枠に当てはまっている時点で、滅多に経験などした事はないだろう。
さぁ───始めよう!!
私は、静寂の世界で手を広げ……「掛かってこい」と挑発する。
すると……ウガルルムは飛び掛かってくる。
初手からこれか……。
まぁ、いいさ。
時間が稼ぐのが、私の優先事項だからな。
私はクルリと回り、人指し指をウガルルムへ向ける。
そして、『核爆烈』を発動する。
放射線はなしだ!
場を灼熱で包み込め───!!
指先に極小の白い光が現れる。
それは───瞬時に、ウガルルへ向かって一直線に飛んでいき……爆発した。
煙の所為で辺りが見えない。
ッ!?
何故、煙が晴れて───!
霧が晴れた瞬間、視界に映るのはウガルルム。
ウガルルムは大きく口を開けている。
あぁ……そう云う事か。
静寂と云う事は───この様なデメリットがあるのか……。
これからは、同じ轍を踏まない様にしなければならないな。
私がそんな事を考えていると……ウガルルムの動きがピタリと止まった。
そして……ジタバタと手足を動かし、踠き始める。
踠いている。
何故だ……?
ま、まさか……洗脳が解けようとしているのか!?
だがッ!!
その確証は───
『───ネクロ。アマルティアの分身体を滅ぼした。ウガルルムの洗脳はもう解けるだろう』
念話で誰かからそう言われた。
今の魔力は……ロキ?
いや、テオス様……?
どっちだ!?
いや、それよりも……ウガルルムを優先しなくては。
そう考え、私は発動していた魔法を解除する。
上級・音属性魔法-『静寂』───解除。
『静寂』のデメリット───
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