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【五章連載】ディオス・ウトピア 〜神々の王は平穏を望む〜  作者: 神威皇華
第四章 海淵神殿編
155/240

155話 希望と絶望───


 アマルティアは不敵に嗤う。


 「おい……貴様、何を考えている?」


 俺は、何か嫌な予感がした。

 だから、訊いた。


 「ふふふ……何も考えてないわよ」


 そう言って、アマルティアは微笑をこぼす。


 さて……どうするか。

 いや、悩む必要もないな。

 

 「【因果応(ブエナ・スエ)───」


 「遅いわね! 魔力解放───同調接続(コネクト)ッ!!」


 アマルティアが解き放つのは魔力。

 その魔力が持つ力は文字通り接続。

 (あいて)と自分の“脳”を繋ぎ合わせ、他者の記憶を視る能力。

 そう……!


 「俺は、それを待っていた……」


 思わず口に出してしまう。


 仕方ない。

 ここは気力で乗り切るとしよう。


 「な、何を……言って…………」


 「俺の魔力は……純粋(ヴァイス)だ」


 「それが? それが、何でっ───」


 アマルティアの声が途切れる。

 その原因は───俺の魔力。


 俺の魔力は……混沌そのもの。

 純粋なる悪───それは、あらゆる物へと影響を与える。

 それ故、俺は待っていた。


 「これは───始まりに過ぎない。精々、踠き苦しむと良い」


 俺がそう告げると、アマルティアが吐血する。


 よし、効いたな。

 記憶や神経の共有(どうちょう)にはこういう欠点がある。

 まぁ、良いか。

 ……此処から逃げきれたとして、待っているのはより深い絶望なのだから。

 そうだな、見逃してやるか。

 コイツが幾ら足掻こうとも、テオスには勝てないのだから。

 俺も、敵に対して……甘くなったな。


 アマルティアは薄れゆく景色を見ながら思う。

 何故、ロキを敵に回したのかと。

 

 (面倒な相手、とは思っていたけれど……予想以上だったわね。これからは、もう───……)


 

 そろそろ限界か……。

 ならば、慈悲を与えるまで。

 運が良ければ……輝く希望とより深い絶望と共に、逃げ切れるだろう。


 俺はそう考え、指を鳴らす。

 その音は……アマルティアの意識を刈り取った。



 *   *   *



 テオスの(いえ)の地下に位置する宝物殿にて───


 「ふんふふんふふ〜ん♪」


 軽快に鼻歌を鳴らす人物が1人。

 その人物はこの世界に存在する“宝物”を管理する者。

 そして、この世界に最初に生まれた……人間の思想の根幹であり、厄災の根源でもある。


 「あはははははは!」


 両手を広げ、ダンスをする様に回り出す。

 彼女は……うっとりと蕩ける様な顔で歓喜する。

 また1つ、絶望が生まれ落ちた事に。


 「今度は誰かなぁ~? おっ! 裏切り者のアレテ───……おっと、間違えた。アマルティアじゃん!! あはっ、どんな顔で泣くのかなぁ~? 楽しみだなぁ~」


 その少女は、青紫色の2つに結われた髪を揺らしながら嗤う。

 赤紫色の宝石(ひとみ)は───より一層、輝きを増す。

 その少女こそ、厄災を司る者……エルピス。



厄災の根源たる少女───

最後まで読んで頂き有難う御座います!


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― 新着の感想 ―
[良い点] ロキ様の台詞聞いて、魔力って概念を保有しているのか~と思いました。 純粋と同列に語られる混沌……とっても味わい深い。 どうせ勝てないからって理由で敵を見逃してやるロキ様がクール。流石運命…
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