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【五章連載】ディオス・ウトピア 〜神々の王は平穏を望む〜  作者: 神威皇華
第四章 海淵神殿編
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150話 死を告げる者


 一先ず、名乗っておくとしましょうか。

 今ある疑問は、後で解決出来ればそれで良い。

 

 「私は……“久遠皇帝(エンペラー)”ヴェルデ・ピスティ───いえ、“死滅神(サマエル)”ネクロ=タナトス」


 『……ッ! 貴様、そうか……貴様だったのか。我が滅ぼすべき敵は───……ッ!!?』


 ウガルルムが少しだけ笑みを浮べた瞬間、パンッ───という音が響く。

 アルセーヌがウガルルムの顔目掛けて攻撃した。


 全部任せろ、という意味でウィリデに言ったつもりだったが……いや、それを理解した上での“策”か。

 ふ、ふふ……ならば───早く原因を突き止めるとしよう!


 「ネクロ様! お下がり下さい!!」


 ウィリデに乗っているジョーカーがそう大声言ってくる。

 だが、私はそれを無視する。

 私は……実に愚かだ。

 だがな、それと同じくらい我儘───いや、強欲だ。


 「1つ、教えてあげよう。“死”とは───“滅び”とは……お前が思っている程、優しくはない」


 『……そうか。ならば、教えて貰うとしよう! 貴様も、あの鳥に乗っている者達も、悉くを滅ぼした後でな!!』


 そう言って、目の前に居る獅子が吠える。


 ウガルルム……まさか、理性がないのか?

 いや、それよりも……ウィリデの事を“鳥”って言ったな。

 ウガルルムは、ウィリデの逆鱗に触れた。

 そもそも、何故……ウガルルムは“鳥”などと言った?

 普段なら───ん?

 この感じ、前にも経験したことがあるような───……いや、気の所為だな。


 そう考えていると、ウィリデが地上に降りてきた。

 刹那、【人化】のスキルを使用して、人の姿と成った。

 そして、ウガルルムへ向けて右手を伸ばす。


 『───死ね』


 その右手の人差し指から雷が出る。

 

 それは白雷。

 いや……【星嵐之女神(ユピテル)】の権能である【稲光(フェレトリウス)】。

 そして、その権能の役割は1つ───雷を生み出す事。

 その雷にもランクがあり……白雷は、上から2番目に位置している。

 完全に滅ぶな。

 だが……彼女は───ッ!!


 「ウィリデ! 手加減しろッ!!」


 白雷の力を知った上で、私は大声でウィリデに言う。


 「───わかった〜!」


 その声は、怒りから解放された証だった。

 そして、その声と同時にウィリデは微笑む。


 「……消えて」


 ウィリデが右手を払うと、白雷が消失する。

 

 『き、貴様ァ!』


 ウガルルムが叫ぶ。

 

 死を望んでいる?

 私達を殺す、と言っていたのに?

 いや、それよりも……先に、天秤で計るとしよう。


 「ウガルルム……お前に何があったのかは、私達には知る由もない。だがな、“死”とは……残忍で残酷で、それと同等の苦痛を孕むものだ! 安楽死など……決して存在しない! これは、私なりの“死”を軽んじる者達への罰だ!! お前が、本気で───自らの掌を血で染めようとするのなら、私は……死獄界(ニヴルヘル)の王として、お前に永遠の“生”と“苦痛”を与える!! その“覚悟”があるのなら、掛かってくるが良い!!!」


 私は怒りながらウガルルムにそう告げる。

 それと同時に死の気配である───“死気”を放出する。


 この“死気”は……“瘴気”とも呼ばれる物。

 あらゆるものに侵入し、体内(なか)から侵す超常の力。

 そして、ウガルルムはこの瘴気に対して他の者達より敏感なのだ。

 これは……そうか。

 スキルを使用して判った。

 ウガルルムは───操られている。

 それも……相当、厄介な者に。



ウガルルムを操りし者───

最後まで読んで頂き有難う御座います!


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― 新着の感想 ―
[良い点] ウガルルムから干渉を受けたとされるスフィンクスも、実質操られていると見てよろしいか。まごうことなく我々の敵である。 そしてネクロ様の前で死を語るなど言語道断ッ!出直してまいれ!
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