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【五章連載】ディオス・ウトピア 〜神々の王は平穏を望む〜  作者: 神威皇華
第四章 海淵神殿編
141/240

141話 戦艦


 深夜───

 月が陰り始め、此の港は昼とは対照的に海潮音がはっきりと聞こえる。

 ……そろそろか。

 何故、ワタシがアイツを待たないといけないのだ……?


 チッと、舌打ちをして思考を切り替える。


 戦艦の状態を訊いたら……キングに海で異変が起きてないか、訊きに行かなくては。

 遅いな……!?

 

 ワタシは、異変を───いや、人の気配を感じ……振り返る。

 すると、そこに居たのは───……


 「イリス……?」


 ワタシは眼前に居る少女へ向けてそう言葉を漏らす。

 その少女は無言で首を横に振った。


 「……違う。私は……そう、音楽家」


 紫紺色の髪の少女が、取ってつけた様にそう言った。


 「いやいやいや! 流石に、限度と言うものが……!?」


 音が聞こえる。

 いや、これは……曲か。

 フッ……このゆったりとした曲調───『月光』か……。

 月が陰り、暗黒に包まれた時にこの曲を奏でるか……まぁ、イリスらしいな。

 音符という“情報”の羅列……素晴らしい!!


 イリスは鍵盤があるかの様に空中で指を動かす。

 音が小さくても、その中にはしっかりとした力強さを秘めている。


 やはり良いものだな。

 何故、音が聞こえるのか不思議ではあるが……それを今聞くのは野暮、というものだろう。

 この音色……心が洗い流されていく様だ───……

 この曲が、カエルラ様が眠っている“神殿”まで届くと良いのだがな。

 それにしても、アルヴィスのヤツ……幾ら何でも時間を掛け過ぎでは?


 そう思った瞬間、海面が揺れた。

 ゆっくりと海面が盛り上がり、ソレは姿を現した。

 

 やっとか。

 と言うか……持ってこなくても良かったんだが?

 完成したかどうかと、機構(メカニズム)さえ教えて貰えれば良かったんですが……もう過ぎた事だ。

 海面から出てきた物は……船。

 それは、雷神が魔力を込めた唯一無二のワタシ達が乗る船。

 雷神の魔力のお陰で、様々な形状……いや、膨張と収縮が可能になっている。

 だからこそ、一々……海の底から持ってこなくても良かったものを……

 

 「これで良いか? セーレ!」


 昼会った人物とは思えぬ程に、はきはきと大きな声でワタシに訊いてくる。


 「あぁ、有難う」


 「フッ……貴様に礼を言われるとはな!」


 そう言って、アルヴィスが大声を出して笑う。


 アルヴィスの後頭部で纏められている薄水色の髪の毛───レア様の角くらい短い───が風で靡く。

 と言うか……本当に、落差が激しいな……。

 後は、どの様な事が出来るのかを訊いてから……キングの所に行くとしましょうか。


 「ラムダ……本当に、この船に神帝様を乗せても良いのですよね?」


 「あぁ、だが……流石にあの氷塊にだけは突撃したら、少しは凹むがな」


 ほう……あの氷塊に当たっても、少し凹むだけで済むのか。

 まぁ、舵を奪って突撃するのもありですが……得策ではありませんね。

 最悪の場合、クリールに絞め殺される可能性があるから絶対にしないがな。

 もしそうなったら、その後はカエルラ様に殺されるからな。

 『自らの娘の手を血で染めた』と言う理由で。

 本当に……“天命異形衆(カエルラ様の家族)”は敵に回してはいけないな───……

 


カエルラの家族=天命異形衆!!

最後まで読んで頂き有難う御座います!


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― 新着の感想 ―
[良い点] 今後テオス君が乗る戦艦ですか。 耐久性はともかく居住環境が気になる所ですね!!! そして世界に着実に広まっている音楽よ。
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