137話 助言
「それは、魔に属する者達である……俺達と“敵対”する、という認識で良いか?」
アーテルは怒りを露わにする。
アーテル……怒ってる?
ってか、天使と悪魔ってやっぱ仲悪いんだ。
そういえば、前に友達が……ジャック・オッフェンバック作曲の『天国と地獄』───いや、『地獄のオルフェウス』の事を『天使と悪魔』って言ってた事があったような───!!
なんで、頭が……!?
俺の頭が、急に痛み出す。
な、なんで……!?
もしかして、自分の過去について考えた時に痛むのか……?
痛すぎてそれどころじゃない。
急いで考えないようにしないと……!
どうすれば良い!?
どうすれば───……あ、こういう時こそ周りを見よう。
俺は痛みに耐えながら、しっかりと目を開き周りの状況を確認する。
すると、イリスが俺の目の前に居た。
あれ?
さっきまで後ろに居なかった?
俺が痛みに襲われている時に、ここまで来たのかな?
そう考えていると、イリスが言葉を発した。
「違う。そう言う事を言ってるんじゃない。彼女は、【天嵐】を発動させようとしていた。だから止めた。ただ、それだけの事」
「そうですか。それは感謝します。ですが……先程の質問には答えていませんよね? 早く答えて下さい」
アーテルは、イリスに向かって圧を掛けた。
だが、イリスは淡々と話す。
「わかった」
そう言ってイリスは頷き、アーテルの質問に答える。
「まず、私達───はどうかは知らないけど……私が貴方達に危害を加える気はない。だから、貴方達は危害を加えない。危害が加えられた時にのみ、反撃するのが“魔”に属する者達の共通点……。違う?」
イリスは首を傾げ、アーテルに問う。
アーテルは、自分へ投げ掛けられた問いにすぐ答える。
「えぇ、当たっています。まぁ、例外はありますが……」
アーテルは言葉を濁しながら、そう呟いた。
「納得してくれた?」
「えぇ、ですから───」
アーテルの言葉を遮り、イリスが頷く。
「わかってる。……発言可能」
「すぅ……すぅ……痛っ!」
発言が禁止された状態で寝ていたその少女を見て、俺も呆れた。
アーテルとイリスも呆れてるんじゃないかな?
俺だけかな……呆れてるの?
アーテルが大きく溜息を吐いた。
「ウィリデ……」
ウィリデ……?
この娘の名前かな?
テオスと同じように、アーテルも呆れていた。
(何をやっているんだ。抵抗するのも面倒になって寝る事を選んだのか。まぁ、怠惰を司っているウィリデだから、許されている部分が多々あるな。俺としては、どうにか改善して欲しい所ではあるが……)
「アーテル、もし“海淵”に行くんだったら……少人数で行くのがおすすめ。あとは、多種多様な魔法が使える者と一緒に行った方が良い」
その瞬間、アーテルが微笑した。
「分かりました。助言有難う御座います。イリス……」
「大丈夫。私は“伝え手”───神の“言葉”を伝える天使。だから、私という存在は“神”という存在によって成り立つ」
そうアーテルに告げると、俺の方へ振り返りお辞儀をして去っていった。
その際に───また素敵な旋律を聴かせて下さい、と小声で言ってきた。
音楽……音楽ねぇ〜
ここに来て、音を奏でた回数は数回……指で数えれる程に少ない。
それよりも……今は海の方が気になる!
美味しい料理!!
早く行きたいな〜
帰って来たら、1曲くらいは弾きたいな。
俺が、1番好きな曲の『運命』を弾こうかな。
音楽よりも海!!
最後まで読んで頂き有難う御座います!
海に行って、帰って来てからなので5章で『運命』を弾くという事です!
5章に期待しながら4章の展開を楽しんで頂けると嬉しいです!
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