132話 食材の秘密
早朝───
「ん……」
俺はゆっくりと瞼を開く。
ぼんやりと霞む視界に、見慣れた桃色の髪が映る。
この匂い、この髪色……リリスか。
俺も……起きないとな。
そう思い、起き上がろうとした瞬間、声を掛けられた。
「お目覚めですか~? 主様~?」
「あぁ、大丈夫だよ。よし、じゃあ……今からご飯作ってくるから、作り終わったら持ってくるね」
「はい~! ありがとうございます~!」
そう言って、リリスは頭を下げる。
それを確認して、部屋の扉を開けて台所へ向かう。
ん~……久しぶりに料理するな。
今日の朝食はどうしようかな……?
パン……それともご飯……?
どうしよう……悩むなぁ……。
でも、手の込んんだものは作りたくないしなぁ……。
ご飯と味噌汁と卵焼きにしようかな?
もう、考えるの面倒だし……結構、作り慣れてるしな。
「よし、じゃあ……そうしよう!」
俺は歩くスピードを速めた。
* * *
テオスの部屋と同じ階層にある部屋の一角───
ウィーは、ベットでゴロゴロしている。
いや、動くのが面倒だから動かずに寝てる。
……。
……とても眠いの~
もしかして、この気配……テオス様〜?
確認に行く……?
でも、動くの面倒臭い……。
いや、住んでいる以上、挨拶はしないといけないかな〜
はぁ……面倒臭いけど、行くしかないよね〜
じゃあ、【層雲創造】……!
ウィーは、そう念じた。
それと同時に、ベットと同じくらいの高さに、南瓜より2回り程大きい雲を創り出した。
そして、それに飛び乗る。
うん……ふわふわ!
気持ちいい……すぐ寝れる───……はっ!
ダメダメ、動かす前に寝たらずっとここに留まり続けちゃう!
やっぱり……雲のクッションは動かずに移動するには最適だね〜
よし! 早速、出発しよ〜
そう思うと、雲がゆっくりと浮く。
そうして……ウィーは、テオス様の元へ向かう───
* * *
神城の台所にて───
「さて、と……味噌汁に何入れようかな?」
炊飯器にはもうご飯を入れて、置いているから……良いんだけど。
30分後にはスイッチ押さないといけないから、早めに決めたいんだけど……どうしようかな?
う〜ん……豆腐でも入れるか?
あ、キャベツでも良いね!
てか、それ以前に……味噌、何使おう?
味噌、って言っても色々な種類があるしなぁ〜
……もう、ここは無難に米味噌の淡色系味噌で良いかな。
久しぶりに調合味噌を使った赤だしも飲みたいけど、今日は良いや。
なら、味噌汁も……長葱と豆腐で良いよね。
「じゃあ───発動! 『食材顕現』!」
俺はそう告げた。
その瞬間、メニューが起動する。
メニューという媒介を通じて、異界───俺が住んでいた日本───の食料がこの世界に現れる。
俺が思い描いた食材は……淡色系味噌、長葱、絹ごし豆腐、卵の4つだ。
さて、あと20分くらいで30分経つな……。
食材が届いて、切り終わるくらいまでには30分経過してるだろうから、気にしなくて良いか。
お、来たな!
俺は、食材が届いたのを確認して、その場所に近づいていく。
そして、材料が全て揃っているかどうかを確認する。
うん、全部揃ってるな。
後は───
『フギン、少し良いか?』
『はい、良いですよ。主様』
『ありがとう。今から20分、測って貰って良い? 【叡智之神】として伝えても良いから』
『分かりました。20分ですね』
俺はフギンに「ありがとう」と伝えて、念話を切った。
感謝に距離は関係ない───
最後まで読んで頂き有難う御座います!
章の初めにある、ほのぼのとした料理回ですね!
明日はしっかりとテオスが料理し始めます!
皆様も真似して作って頂ければ嬉しいです!
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