131話 感情
ネクロが少年と話している同時刻───
ん……?
もう、朝か……?
それにしては、部屋が白過ぎる気が……って、ここは何処だ!?
俺は……周りの景色に驚愕し、ベットから飛び起きる。
な……何だ!?
何で、こんな白い部屋に───
『わ……私を、助けに来て───』
な……何だ!?
この声は……いや、それよりも───ここは一体、何処なんだ!?
白一色の床が一瞬で蒼へと変わる。
それは……絵具が紙を媒介として染み渡る様子とも、プロジェクターで映し出された蒼色とも言える風景───
そう直感で思った瞬間、床が揺らいだ様に見えた。
!?
な、何だ!?
今───……
刹那、床が隆起した様に見えた。
気のせいだ、と思いながらも目を凝らす。
すると、それは次第に膨張していく。
そして、遂に───床と乖離した。
それは球体……いや、水球のようだ。
ん?
そういえば……さっきから、床に自分の姿が映るな。
……。
待てよ、この水の塊みたいな物は、本当に水の球体だったりするのか?
現実的に考えて───……って、ここは異世界じゃないか!
あの世界の摂理に則っている筈もないな。
現に、この世界には超常現象とも言える“魔法”があるのだから。
俺が元居た世界と、俺が今居る世界は違うものだ、と再認識した瞬間……バランスボール程の大きさの水球が弾け飛ぶ───
俺は咄嗟に、水飛沫が目に入らないようにしないと、と考え手を前に出す。
その判断は賢明だった───何故なら、飛んできたものは水飛沫と言うには可愛らしいものだったからだ。
そう……飛んできたものは、水───……いや、俺目掛けて降る豪雨、とでも言うべきだろう。
それ程の勢いだ。
一瞬、死んだかも……って思ったしな。
良かった良かった、生きてて。
そう思いながら少し現実逃避をしている自分から目を背けようと、周りを見渡すと───
目の前───先程まで水球があった位置───に少女とも、女性とも言える人物が居た。
その人物は透き通った青い髪に蒼色の瞳、頭部には……鳥の羽根と魚の鰭が混ざった様な物がついている。
『私は嘆き、悲しみ、激怒した。そして───最終的に世界を憎む様になった。そして、この感情だけは誰にも利用される事のない物。それは、絶対に変わる事のない理。なのに、今……それが浸されかけているの。これは、あってはならない事───もし、私の感情が敵に利用されたらこの世界はただではすまないわ。だからこそ、私が封印っている───……雄大に聳え立つ山々と綺麗な海が見える所へ来て欲しいの。別に、強制ではないから来なくても良いわ。でも……その代わり、貴方が“真理”を知った時、とても後悔する事になる筈よ───……』
意味深な発言を多数残して、その美しくも悲しい声は聞こえなくなった。
てか、ここ何処?
今更なんだけど……多分、この床って海だよね。
まぁ、いっか。
眠いから早く寝よう。
どうせ、頭がおかしくなってこんな夢を見てるだけだと思うから、とりあえず寝るとしますか!
今さっきの事は、シルやルフスにでも相談してみるか。
あ、別に言うだけなら……ネクロでもいっか。
テオスに助けを願った人物とは───!?
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