129話 忘却の事実
「で、アーテル……情報収集はどうなってるのぉ〜?」
ウィーは、アーテルにそう問い掛ける。
出来れば、やりたくないんだけどねぇ〜
シルとアーテルからお願いされたら、逃げれないしねぇ〜
それに、ルフス団長も居るから面倒極まりないなぁ〜
「オメ───いえ、セーレに任せてあります」
セーレ……セーレかぁ~
ウィー、連絡出来ないんだけどぉ〜?
アーテル……久しぶりに会うからって、巫山戯てるのかなぁ〜?
「あ、今呼びましょうか?」
「面倒臭いから、いいや〜 それに……セーレには情報収集に専念して欲しいから~」
そう言いながら……手でバツ印を作り、首を横に振る。
「それもそうですね。あ、少し呼ばれたので失礼しますね」
その声が聞こえた瞬間、アーテルの姿が掻き消える。
アーテルを言葉1つで動かせる人物は2人。
1人、ウィー達の王───テオス様。
1人、アーテルの親友であるヴィリデ。
あ、シル居たんだぁ~
気づかなかったよ~
まぁ、そんな事を本人に言ったら、怒られるし殴られるから言わないけどね~
※ ※ ※
テオスの家に幾つもある部屋の一角にて───
「それで、話とは何ですが?」
俺は、目の前に居る骸骨となり果てた……親友にそう問う。
「いえ、ルフス殿が捜索に当たっているカルラ───カエルラ殿の居場所が分かるかも、と思ったから呼んだんだが……」
「何!? カルラの居場所が分かるのか!?」
「えぇ、ですが……その場合、カエルラ殿は封印されている事になるが……」
いつまでも話そうとしない友に苛立ち、胸倉を掴む。
「早く言え! カルラは何処に居る!!」
「分かった! 分かったから、手を放して下さい」
「あぁ、すまない。カルラは少し五月蠅い所もあるが、俺達の仲間なんだ。もったいぶらずに言ってくれ」
「そうですね……これからは気を付けます。では、落ち着いて聞いて下さい」
俺は友───ネクロの発言にあぁ、と言って頷く。
「まずは、カエルラ殿の称号は“海淵覇龍”ですよね?」
あぁ、と言って頷く。
この質問に何の意味があるんだ?
……あぁ、ネクロの情報と俺の情報が当たっているか、調べているのか!
流石だな、我が友───ネクロ。
「質問を続けても良いですか? アーテル……?」
「あぁ、すまない。考え事をしていた」
「そういう事ですか。では……私の愚弟───デセオが築いた国の近くに住んでいませんでしたか?」
「デセオ……? あぁ! アイツ───か……」
その名を聞いた瞬間、記憶が蘇る。
デセオがカルラを封印したこと───。
力を与えたクーペがネロに粛清される手前までいったこと───。
ルフスとウィリデがとても焦りながら、その場所へ向かったこと───。
カルラが築いた都市が海に沈んだこと───。
何故……何故、今になって───!!
「記憶に作用する力を使う敵がいる、という事では?」
「何だと? 俺達に、それも調停者にまで影響を与える能力を持った敵が居るとでも!?」
俺の怒号に一切、ひるまず淡々と喋る。
「えぇ、その理由は───私がまだマニュス帝国を治めていた頃……私と近しい者は3人いましたから。その中の2人がデセオとアーダ。そして、最後の1人は名前も性別も思い出せません」
「なん、だと……!?」
なんという事だ!
これは、テオス様が帰ってきてから、検討して貰わなくては……!
いや、それよりも先に───ルフスやウィリデ、フラーウスに連絡するとしましょうか。
衝撃の事実───!!
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