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126話 本


 テオスの家にて───


 そこに、悪魔の帝王が帰宅する。


 「ふぅ……今回は久しぶりの戦闘だったせいで、力を上手く扱えていませんでしたね……」


 俺は……アーダとの戦いでの反省を、テオス様の(いえ)の廊下を歩きながら呟く。

 

 テオス様、テオス様……よし、公私混同はしていないな。

 これからも気を付けなくては……!

 それよりも、魔力の回復量が半端ないですね……。

 1分で1000回復ですか……凄いですね、テオス様は。

 それよりも、どうやって魔力を回復できるようにしているのでしょうか?

 後で、見回りつつ……探してみるとしますか。

 そろそろ、シルの元へ行かなくては……。


 そう考えながら、俺は歩を進める。

 その瞬間、念話が繋がるのを感知した。

 その相手は───

 

 『聞こえますか? アーテル?』


 『えぇ、聞こえていますよ。シル……』


 『そうですか。では、私の自室ではなく“万解書庫(グリモワール)”に来て下さい。あの“先生”が待っているので……』


 『テオス様がお世話になっていた!?』


 『えぇ、あの頃は……会えていなかったでしょう?』


 『分かりました。それでは……いや、少し待て。シル、お前は今……何処にいる?』


 『書庫の深奥に居ます。入りたければ、イリスにでも声を掛けて下さい』


 少し動揺したような声だった。


 『あぁ、分かった』


 俺がそう言うと、念話の接続が断たれる。

 

 そろそろ、行くとするか……。

 それに、テオス様がお世話になっていたあの存在(ひと)に会えるとは……!

 シルにも少しぐらいは感謝をしなくては!

 

 そう考えを切り替え、万解書庫(グリモワール)へ向かって歩を進める。


 

 ※   ※   ※



 万解書庫(グリモワール)にて───

 

 私は、ある人物が来るまで待たなけれならない、という事に対して溜息を吐く。

 

 「まぁ、仕方ありませんね。神くん───いえ、この“世界”ではテオス様でしたね。その弟のアーテル殿がここまで訪れるとは……テオス様に変な事を言われていないと良いのですが……」


 私は、そう呟く。

 

 まぁ、そんなことを考えても仕方ありませんね……。

 私達、人類(ひと)は───愚かさと賢さを兼ね備えた不完全な生命。

 そして、混沌を背負う者達……それ故、時に成功し時に失敗する。

 だが、それは人類(わたしたち)が失敗を糧として、成長することに他ならない。

 だからこそ……私達、人間は忘れてはならない。

 1つ、神に造られた身でありながら神の友である事。

 2つ、神に対する信仰心。

 これらを忘れた瞬間……私達、人間は神によって滅ぼされる運命にある。


 そう考えていると、万解書庫(グリモワール)神帝城塞(ヴァルハラ)を繋ぐ唯一の扉がコンコンと音を立てた。



教皇の考え───

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― 新着の感想 ―
[良い点] <1つ、神に造られた身でありながら神の友である事。  2つ、神に対する信仰心。 この世界の本質発言だなぁ… アーテルさんもう一人の主人公だと思っていたら弟だったぁー!!!
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