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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』  作者: 橋本 直
第二十三章 遅れた準備と空腹

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第98話 準備から外された二人

「かなめちゃん!置いて行くなんてひどいじゃないの」


 ようやく着替えを済ませて現れたアメリアは彼女の紺色の髪に合わせたような紺色のビキニ姿だつた。


「アメリアさん素敵ですねその水着。似合ってますよ」


 誠はアメリアのスタイルの良さに惹かれて当然のようにそう口にした。確かにアメリアのそのスタイルはグラビアクイーンのそれと比較しても引けを取らないものだった。


「そう?褒めても何にも出ないわよ。じゃあカウラ達も集まったことだし、お昼の準備みんなで手伝いましょうね!」 


 島田に置いてけぼりにされて半分頭に来ているのが顔に出ている野球部の面々が並べられた火の起きたコンロの周りに集合した。


「じゃあ荷物番は神前と西園寺で。神前は新入りだから当然として……西園寺。貴様は何も仕事をしていない。食事をするのは我々が済ませてからで良いだろう?」 


 そう言うとカウラはかなめを悪意を込めた目でにらみつける。


「なんでアタシなんだよ?今回の旅行での一番の功労者はアタシだろ?先に食うのが当然じゃねえか!」


 カウラに荷物番を命じられたことに腹を立ててかなめがそう叫んだ。


「ピッチングマシンは役に立たない、ノックの際はふざけた大飛球ばかり打ち上げる。それ以前に昨日の晩餐と言い貴様のわがままに付き合わされて皆うんざりしてるんだ。しばらくは荷物と一緒におとなしくしていろ」


 そう言うとカウラはかなめと誠にここから立ち去るようにと手を振った。


「仕方ないですよ。誰かが見てないと荷物を盗られたら大変ですから。じゃあ行ってきます!」


 誠はそう言うと納得のいっていない表情のかなめを連れてバーベキュー場を後にした。


「しかしなんだ。オメエと二人っきりになれるってのは……悪くないかもな」


 小声でかなめがそうささやくのが波の音に紛れて誠の耳に入った。


「今何か言いました?」


「いいや、なんでもねえよ」


 この暑いのに黒い薄手のジャンパーを水着の上に着ているかなめはそう言って足を『特殊な部隊』のパラソルのある浜辺に向けた。


 浜辺は相変わらずの足の踏み場もない混雑具合だったが、かなめは到着するとすぐに荷物のわきに敷かれたビニールシートの上に横になった。




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