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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』  作者: 橋本 直
第四十二章 入寮前祝の飲み会

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第179話 宴もたけなわと言うことで

「じゃあそろそろお開きにしますか。アメリア、大丈夫か?今日はオメエ結構飲んでたみたいだから。明日もあるんだ。しっかりしろよ」


 飲みすぎて肩を揺らしているアメリアにかなめはそう言った。


「そんなに酔ってるように見える。と言うか今日本当にかなめちゃんが払うの?それに明日があるってどういうこと?」


「今日はアタシが払うって言ってるだろ?貴族に二言はねえ!それと明日の引っ越し祝いの飲み会はちっちゃい姐御のツケで払うことが決まっている。これは今朝ちっちゃい姐御から連絡が有った」


 アメリアがよろよろと立ち上がるのを支えながらかなめはいつもぶら下げている銃の入ったホルスターの下のポケットから札入れを取り出した。


「どうせ今日一番飲んだのは西園寺だ。西園寺が払うのが当然だな」


 残り少なかった烏龍茶を飲み干すとカウラは静かに立ち上がる。それを見て島田達カウンターに座っている隊員やテーブル席の寮の住人達も帰り支度を始めた。


「カウラさん。寮まで送って行ってください」


「あ、カウラ。アタシも寮にバイク置いてきてるんだ。帰りは頼むわ」


 誠の頼みのどさくさに紛れてかなめがカウラにそう言った。


「西園寺はまた面倒なことを言う……まあいいだろう。銃を持ってバスに乗られたらただでさえ悪いうちの評判が更に低下する。仕方がない」


 カウラはそう言って五人乗りの『スカイラインGTR』にかなめが乗り込むことを許可した。


「ああ、旨かった。パーラさん、俺も帰りはよろしく」


「島田君の違法行為を止めるためだもの……仕方が無いわね」


 パーラもまた大回りして寮まで島田を送るという貧乏くじを引かされた自分を嘆いた。


「じゃあ!帰るぞ!」


 こういう時は自分勝手なかなめが早速縄のれんに手をかける。


「まあ、ごちそうさまと言っておくわ」


 アメリアは少しふらついた足元を気にしながらそう言ってかなめの後ろに続いた。


「明日は忙しくなりそうですね」


「そうだな」


 誠は『スカイラインGTR』のカギを取り出して店を出ようとするカウラの後ろから声をかけた。振り向いたカウラの表情にはいつもには無い笑顔が浮かんでいた。




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