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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』  作者: 橋本 直
第三十六章 『護衛達』の新居

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第148話 そう言うものを信じない人達

「まあいいや、ここにはアタシが住む。幽霊、上等じゃねえか。出てきたら射殺してもう一回地獄に送ってやる」


 かなめはそう言うと目の前の薄汚れた窓を指さした。


「とりあえずこれをなんとかしろ。島田、動け」


 指示を出すかなめだが、自分で自分の部屋を掃除するつもりは無いようだった。


「ハイ!西園寺さん分かりました!」


 命令口調のかなめの言葉にヤンキー王を自称している島田でも逆らうことは出来なかった。そのまま拭いている途中の汚れた雑巾をそのままに必死の形相で窓を磨き上げようと右手を動かす。しかし、サッシに溜まった埃にまみれた雑巾で汚れた窓を拭くのは逆効果で、汚れた窓はさらに見るに堪えない状況になっていった。


『貴様等!我々は隣の部屋のゴミを片付けるぞ!早くしろ!』


 廊下から菰田の叫び声が聞こえる。


「島田先輩は良いとして……カウラさん。本気で幽霊を信じないんですか?」


 誠は部屋の壁のシミの広がりを確認しているカウラにそう言った。


「私達ラスト・バタリオンは科学技術が生み出した存在だ。なんで、そんな非科学的なことを信じないといけないんだ?」


 逆に不思議だというようにカウラが誠に聞き返してくる。


「私は信じたいなー。テレビでやってる合成やイカサマの幽霊じゃなくって本当の幽霊。かなめちゃん。幽霊が出たら射殺しないで私に言ってね。写真に撮るから。それをネットに上げて一躍有名人になりたいの」


 アメリアの愉快そうな口調も幽霊を信じている人のそれでは無いと誠は思った。


「アメリアさんも信じてない口ですね。幽霊を信じてる人はそんなことを口にしたりしません」


 誠はそう言うと背後からなだれ込んできたこれまで『図書館』の撤去にあたっていた寮の住人達を避けた。


「班長!新品の雑巾、用意しましたよ」


 幽霊に対する恐怖から、震えながらひたすら汚れた雑巾でまどに汚れを塗りたくっている放心状態の島田に整備班員の一人が真新しい雑巾を手渡した。


「本当にここで良いんですか?何が起きても、俺、責任取れませんよ」


 島田は幽霊に対する恐怖から受け取った雑巾で大雑把に窓をぬぐうことしかできなかった。その様子はいつも彼からいじめに近い扱いを受けている誠には痛快に見えた。



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