月こいし
掲載日:2025/10/25
「月を見ると思い出す」、
とかじゃなくって
染みついてるよ
ずっとここに在る
下向いて石蹴ってばかりのわたしたちが
あの光る礫だけは見上げてたなんて可笑しいね
終わりの来ない Just the Two of Us 進行にのせて
即興の鼻歌えんえんと
ふわり宙に浮かんでは消えて 次の瞬間には忘れて
もうよみがえらせられない旋律
ほんとうに終わらないと思ってたよ 怠惰な余白
金木犀の香りが夜風に溶けてた、なまぬるい日々
自分では吸わない煙草の匂い いつまでも消えなくてさ
「どうせいつかは死ぬんだから てきとうに生きたって同じ」
それがどれだけ救いになったか きみは知ってるのかな
いつか言ったね
サヨナラと愛してるは似てるって
でもたぶん
さよならと、
ありがとうも似てるね
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