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6-3-2

体験学習が終わった。



3人が良かれと思って選んだ体験学習だったが、それが裏目に出た。




これからソーセージにする肉を目の前にして、咲が禁断症状を起こしかけたのである。





他クラスの生徒もいるというのに、会員への不安は吹っ飛んでしまった。






このままでは、咲が本当に罰すべき人物になってしまう。






そして、慎一は決断した。



肉を1枚取って咲に渡し、具合の悪い咲を介抱するという名目で2人して外へ。


人目がないのを確認し、慎一の見張りのもと、咲は久々に安心して生の肉を味わう事ができた。


もちろん生きている人間のそれに比べれば物足りなさは否めなかったが、まさかここで慎一に咬みつくワケにもいかないし、禁断症状を抑えるだけなら豚肉でも十分である。



それで大分落ち着いた咲は、火を通しすぎてハンバーグのような食感になったソーセージも食べたが、ソーセージはこういう物だと信じ込んで3人に違うと言われた時は困惑を隠しきれなかった。






今4人は、他でも体験学習を終えてやって来たクラスメイトに合流し、集合写真を撮るところである。



慎「咲、大丈夫か?」


咲「はい、もう全然平気です。」



先に肉を食べて落ち着いていた咲は、今大勢の人間と密着するような状態になっても平静を保っていられた。



担「はい、皆撮るぞ~! 笑えよ~!」



集合の真ん中で、いつも通り元気に皆に呼びかける担任。


咲たち4人も並んで、撮影係の人の合図を待った。



撮「はい、じゃあ行きま~す! ハイ、チーズ!」



夕焼けの中、初めて4人で撮った写真であった。



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