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修業

誤字報告ありがとうございます。

 次の日からドーバ様の特訓が始まった。最初は参加していたマナだが、早々に諦めた。

「ドーバ様…人化した姿で基礎訓練しても、意味が無いんじゃ」

「根性はつく。それに竜の姿では人前では戦えない」

「ドーバ様…今は戦いの技術を」

「うむ…ではまとめてかかって来い!」

 さすが戦神様。強い。二人がかりでも全く敵わない。

「わ、私達も魔法の練習頑張ろうか!」

「にゃ!」


「…僕、魔法担当で良かった」

(精密魔力構成…対象補足。呪い!)

 …あれ?呪いに即死効果なんてあったっけ?

 

 看破 ワシタカの死骸 全ステータス低下、HP、MP枯渇により死亡


 怖!ワシタカ自体、魔の森では強い方じゃないけど、体力も魔力も下げられるんだ。


 進化してから、魔法も進化したみたいに威力が強くなったり、扱いやすくもなった。

 いいことなんだけど、釈然としないな。


 ユキの周りに集まる微精霊達は、ユキから魔力を得て力を発揮するんだけど、私から魔力を得ているのもいて、ちゃっかりしたのもいるんだなと思う。

 ほんの少しだし、すぐに自動回復しちゃうから、別に気にはならない。ユキの役に立っているしね。


 スカイは聖魔法のレベルがなかなか上がらない。

 種族的に適性があるはずなのに、変だな?まあ、元々不器用だし。まさか進化先を間違えたとか?スカイならありそうだな。

「ねえ?炎鳥の通常の進化先は何なの?」


「炎鳥自体レア種族だけど、キラーホークか、時空魔法特化のスペーシアバードかな?」

「スカイ、間違ってフェニックスになった訳じゃないよね?」

「酷い!あ、でも1回死んだのがフェニックスの進化につながったのかもってルードが。それに従魔とか眷属の進化は主にも影響されるって話だし」

 それは聞いたけど、漠然とし過ぎてて良く分からない。


「周りがマナを始めとして凄すぎるから僕がダメな鳥扱いだけど、僕位の成長は普通なんだよ。凄いみんなと一緒に扱われても、困るよ」

 確かにそうかもだけど、スカイだし。


「だめなんて思ってないよ。だからこそスカイなんだし」

 むしろ、完璧過ぎない所がいいというか…面白くていいよね。


 ご飯の用意で抜けたルビー母さんがいないから、ドーバ様とルードが1対1で戦っている。互いに木剣で、マナは目で追うのがやっとの戦いだ。

「うわ…目で追う事すらできないよ」

「ユキは?」

「残像は追えるけど、入るのは無理にゃ」

 そうなんだ。まあ、私もあの戦いには入っていけないけど。

 ドーバ様はまだ余裕がありそうだな。ルードは…ああ。剣を叩き落とされた。


「参りました」

「筋は悪くねえ。年齢の割に戦闘力が高いのは、世界樹の護り手にしごかれているからか…マナの為に頑張っているんだな」

 私を守る為に?

「僕はどうしてもマナの側にいたいんです。ちゃんと役に立つ存在として」

「ああ。ルードには俺もサマルトも期待してるよ。これからもマナをよろしくな」

「はい!」


「ドーバ様、私だっていつまでも守ってもらわなきゃならないほど弱くないですよ?」

「ん?ああ、いや。色々とな」

 んー?考え事をしてると色々疎かになるからかな?


(お昼出来たわよ)

 やった!今日は何かな…おお。素麺と冷しゃぶか。サラダも一緒に食べられるから、栄養バランスもいいね。

 作りおきのめんつゆに氷を浮かべてみんなに出した。

「デザートは何がいい?」

「苺のアイスがいいにゃ」

「僕はナッツ入りがいいな」

「ルードは?」

「今日はいいや。ギルド行ってくる」

「私も行った方がいいかな?」

「デザート楽しんでいてよ。その間に用事済ませて来るから」


 ルビー母さんは、プリンを出している。

「ドーバ様も如何ですか?」

「昼間っから酒って訳にもいかねぇし、まあ、何でもいいや」

 マナは、少し考えて、甘くない炭酸水を出した。

「お、例のジューソを使ったアレか。んんー。酒を入れたくなるな」

 そういえば、お酒の割材としてもポピュラーだっけ。

「そういえば、居場所とかは分かっているんですか?」

「今ん所亜竜が一匹だな。ライナーが調べている」

 軽く言ってるけど、放っておいていいのかな?


「心配ないって。まだ生まれたてだ。邪神自体もまだそんなに力をつけていないみたいだしな。亜竜でも倒しながら、技術をつけてやるよ」


 余裕だなー。実際余裕なのかもしれないけど、って事は本体はまだ見つかってないのかな?


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