表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Cheeze Scramble  作者: 神山 備
その後のおはなし
56/61

エピローグ

【界渡りをして子供にもし何かあったらどうする!】

【大丈夫だよ、普通にこっちに来れたじゃん!】

【それはたまたまだ。次はどうだかわからんだろう、ダメだ、ダメだ!】

んで、結局あたしは車を飛ばすのを手伝てつどうただけで、そのまま実家に残された。フレンが心配しまくって界渡りをさしてくれへん。折角お父がゆるしてくれたのに。

 最初は生まれるまでおれとか言われてんけど、それは意地でも阻止した。せやかて、こっちであたしは死亡フラグ立ってるし。帰ってきました言うても、手続きややこしいし。大体、おれへんかった時のことをどう説明すんのん。保険も返せって言われそうやし、住民票とか回復するのもなぁ……こっちの戸籍に入れたらちゃんと父親がおんのに、確実シングルマザーやんか。書類上だけやからて言うてもそんなん悲しいし。

 そう言うてごねまくった結果、安定期に入ったらあっちに帰るってことで決着した。そら、日本の医療技術はすごいよ。けど、日本にはフレンみたいな人間エコーなんておらへんもん。あたし的にはそっちの方が絶対安心。


 けど、一月くらいおることになってしもたから、あたしは短大時代の一番仲良かった子にだけ連絡した。一人の子は、電話してあたしやて分かると、悲鳴上げて切りよった。幽霊やと思われたらしい。

「幽霊が電話なんかするかいな」

って言うたら、

「せやかて、電話で取り憑かれるとかあるやん」

て……あんたそれ、ホラー映画のみすぎや。

 そのくせ、あたしが死んでないと解って、しかも異世界で結婚してその相手が医者で伯爵様(公爵はランスさんが継いどるから。けどフレンは、あの『テレビ電話』とかの新魔法の褒美として一代限りの爵位をもうた)でイケメンやと分かったら、

「あたしにもお貴族様紹介してぇや」

てころっと態度変わるんやもん。あんたなぁ、トリップすんのって、魔力めっちゃ要るんやで。合コンなんかに使えるか、んなもん。カップルなんかになられてみぃや、相手にそれ相当の魔力がなかったら、こっちが飛ばしたらなあかんねんで。そんなんやってられへんし、大体、家族にどない説明すんのん。あたしかて、ここまでくんの大変やってんで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ