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第96話 『カインの臭いの感想』


カインは、目を真っ赤に腫らしながら一二三先輩に訴えた。

「聞いてくれ、一二三先輩……! サツマイモ型の、妖精か魔物かよく分からんヤツがコンビニのバックヤードに紛れ込んでおったのだ! 最初は静かだったんだが、刺激を与えると臭いガスをまき散らす危険な代物でな……最後には爆発しそうになったんだ! でも店長が異世界への扉を出してくれて、ギリギリで外に追い出したお陰で……この程度で済んだんだ……!」

カインは鼻水をすすりながら、必死に語った。

一二三先輩は、腕を組みながら真剣に聞いていたが――

「……事情は分かった。だが臭いな、カイン君。」

鼻を摘みながら、冷静に言った。

「ぐぬぬぬぬ……! 我だって分かっておる! もしあのガスがコンビニ内で全部出ていたらと思うと、今でも寒気がするわ!」

カインは悔しそうに天を仰いだ。

一二三先輩は肩をすくめる。

「取りあえずシャワー浴びて着替えて来い。とてもじゃないが、このままじゃ会話もできん。……あぁ、外にいて良かった。あの匂いの中で働くのは拷問だ。」

カインは敗北した戦士のような顔で頷いた。



その頃、コンビニの店内では――

「ローザさん、大変だったのね。カイン君、きっとお腹壊してたのよね? あんなに涙と鼻水でグシャグシャになって……。いい年して、何もない状態であんなことするわけないし……。」

ヒナタさんは、心から心配している顔でローザに言った。

ローザは少し考えてから、妙に納得したように頷いた。

「うむ、きっと拾い食いでもしたんじゃろう。ああ見えて奴は食い意地が張っておるからのぅ。そして、あの臭いは……特別な感じじゃったな。」

「特別な感じ……?」ヒナタさんは眉をひそめた。

ローザはしみじみと言った。

「……魂に染み渡る系じゃ。」

ヒナタさんは言葉を失った。



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