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激愛  作者: Lavia
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甘い時 八話

今日は絶対 やばい……


だってあれから マジ寝して……気が付いたら9時……

さすがの両親も家にいない私を心配して


携帯に電話がたくさん来てた。




「送ってくよ。」




彼の車に乗る前に家に電話をして



「今 帰ってるとこ…ごめんね

塾の子たちとカラオケ行っててすっかり

連絡忘れちゃった…もう少ししたらつくからね。」




ママは

「ちゃんと連絡いれなさい」そう言って怒っていた。





彼の車に乗って 少しブルーだった。



「怒ってた?」



「うん…私あんまり怒られたことなくって…

ちょっとヤバいかな……。」




「厳しいんだ?」



「厳しい?違うかな……

私には普段 興味がないんだよね。

今日は帰るのが遅いから 心配してくれたんだろうけどね。」




「興味ないって?」




「あの人たちの子供は死んだおねえちゃんだけ…

私はただのおまけなんだよね。」




「おねえさん?うちの学校出身だよね。

優秀だったとか理事長言ってたよね。」





「そうみたい。

誰が思いだしても立派な娘だったんだって~

私だって頑張ってんだけど

おねえちゃんには及ばないよ……。

顔だけは似てるみたいだけど」




「じゃあおねえさんも可愛かったんだね。」




「うふふ…可愛い?」



私は嬉しくなってそう言った。




「可愛いよ。めっちゃ可愛い…」


ハンドルを握る

そう言いながら横顔はいつもの通りクールなまま……




私は彼によりかかった。




「恵美はさ…もし俺のことがばれて

ご両親に反対されても俺と一緒にいるか?」




「うん。ぜったいに一緒にいる…離れない……。」




「そっか~」




「私なんて 親にとってはおねえちゃん以外

ただいるだけの存在なんだもん。

私を大事にしてくれるのは おねえちゃんを思い出すから…

私の将来を心配するのは おねえちゃんのように生きてほしいから…

私にね…おねえちゃんの夢を叶えて欲しいって言うの。」





「夢?」




「うん 先生と同じ教職につけって…

私には絶対無理~無理~~

だけどできないって言えないんだ。

私はおねえちゃんじゃないんだって!!!

私は千夏じゃなくて

恵美なんだから!!!

そう思うでしょ?こんたくんも~」



しばらく沈黙が続いた………。




  何か言ってくれないのかな………。



それから無言のまま 車が停まった。




「また 連絡するから……」そう言うと 彼の車は私を置いて消えてしまった。




  もう一回 キスしてほしかったのに……



不完全燃焼だと私は思った。

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