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激愛  作者: Lavia
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灰色の空  七話

「頭いて・・・・・」


朝 必ず私はそう言いながらベットの中から出てくる。



「飲みすぎ・・・・・。」



髪の毛をグシャグシャにして鎮痛剤を飲む。



「もう…この薬も効かないな……。」

頭痛薬はこれで何回違うののんだか……。




タバコに火をつけて

キッチンの換気扇のスイッチをつけた。




「フーーーーーッ……」灰色の煙を口と鼻から出した。





「昨日の客は最悪だったよね。

よく耐えたよ……。でもまぁ…あのクソッタレも金だからね~」




タバコとコーヒーを飲み 新聞を三誌

タバコをくわえながら隅から隅まで読む。



いろんな客がくるから 会話を合わせるのに

新聞を読むのが一番いい。



それからファッション雑誌を読みながら

手帳を出して



今夜同伴してくれそうな客を探す。




私は21歳になっていた。



この仕事も何とか慣れて お客もたくさんついてきた。

進の引越したマンションは 外国に住むパトロンの部屋だったから

長居はできないから大変だった。




店のオーナーに前借させてもらって

なんとか小さなボロアパートを契約してそれから必死に働いた。



そして今では小さいけど

なんとか2LDKのマンションを借りれるくらいの給料をもらえるようになった。



仕事はむいてると思った。

お酒を飲んで 騒いで たまにおさわりされて

それでもキャハキャハと可愛く笑ってればいいなんて

簡単なもんじゃない・・・・・人からは蔑まされる仕事だけど



私はそうじゃない・・・・・。



それなりにやりがいのある仕事だった。



進がのめりこむのもわかる気がした。

進はそんなイケメンとかじゃないけど トークが女を引きつける。

だからやっぱり新聞だけは真剣に読んでいた。



私と進の関係も続いていた。

お互い距離を持った付き合いだったけど……



進も束縛を嫌うから

束縛しない私は都合のいい女だった。



そして私自身も 特別な存在を作らないというのが

進には安心できたのかもしれない。



お互いの距離感と仕事を尊重して進とはいい関係だと思ってた。





何もかも…それなりにうまく進んでいた………。


灰色の空がたまに 青い空に見えることも増えたけど・・・・



ある日進が 荷物を持って転がり込んできた。



「しばらく居させてくれ。」




灰色の空が・・・・黒い空に変わりつつあった。

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