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辺境の村の英雄、四十二歳にして初めて村を出る  作者: 岡本剛也
第3章

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第224話 合同攻略


 冒険者ギルドにて、【バッテンベルク】と合流した。

 流石はSランク冒険者。


 三人とも装備品が超一級品。

 特にデュークの装備は頭一つ抜けている。


「デューク、ソニア、ゾーラ。今日はよろしく頼む」

「「よろしくお願いいたします」」

「こちらこそ、よろしく頼む。色々と学ばせてもらうぞ」

「学ぶところがあるかは分からないが、学べるなら勝手に学んでくれ。それにしても、デュークの剣はすごいな」

「この剣か? プラチナの宝箱から見つかった剣で、大金を叩いて買い取ったんだ。敵を斬るたびに俺の体力も回復する」


 刃が怪しく光り輝き、その切れ味は確かめるまでもなく鋭いと分かる。

 それでいて、敵を斬るたびに体力が回復する効果が付いているとは……とんでもない剣だな。


「金額を聞くのが怖くなるくらいの剣だな」

「ロストしないように、基本的には使わないようにしている。今回はグレアムさんがいるから、ロストはないだろうと思って持ってきたんだ」


 そう言いながら、自身の剣を眺めるデュークの顔は年相応に見えた。

 【バッテンベルク】のリーダーであり、バッテンベルク家の当主ということで気張っているようだが、まだ少年だもんな。


「グレアムさんの剣はなんなんだ? かなり変わった形をしているよな? 高額な剣なのか?」

「いや、高額な剣ではない。俺の出身の村の鍛冶師が得意としていたのが、この刀という種類の剣で、長年使ってきたから普通の剣より手に馴染むんだよ」

「カタナ……。切れ味に特化した片刃の剣って感じなのか。グレアムさんが持っているからか、威圧感がすごい」


 デュークの呟きに、同意するように頷いたゾーラとソニア。それからジーニアとアオイも同じ反応をした。

 ジーニアとアオイにまで威圧感があると思われていたのは少し気になりつつも、俺たちは会話をしながらダンジョンへと向かった。


「今回はワープゲートを使って、深い階層から攻略をしようと思っているんだが大丈夫か?」

「え? ワープゲート? 帰還だけじゃなくて、行くこともできるの!?」


 初めて聞いた要素に、アオイが即座に質問を飛ばした。


「攻略したことのある階層までは一気に移動できるんだが……。グレアムさんたちは、ワープゲートを使わずにカオナシを討伐したのか?」

「一回の攻略で討伐したからね! 帰還のときは使ったけど、入口からも使えるのは知らなかった!」

「……すさまじいな。とりあえず、ワープゲートを使うが大丈夫か?」

「もちろん大丈夫だ。ただ、俺たちは四十階層までしか攻略していないが大丈夫か?」

「四十階層まで行けるなら十分すぎる。それじゃ各々移動しよう」


 まずは【バッテンベルク】から移動を開始し、その後に俺たちも四十階層へワープした。

 ベインの瞬間移動の魔法は膨大な魔力を要するが、このワープゲートは魔力を消費することなく移動できる。

 ダンジョンは不明な点が多いし、攻略だけじゃなく調査もしてみたくなるが……今は攻略にだけ集中しよう。


「それじゃ一階層ごとに、前後衛を入れ替えながら攻略しよう。まずは俺たちが前衛を務める」

「後衛からのサポートをよろしくお願いいたします」

「ああ、任せてくれ」


 まずは【バッテンベルク】が先導してダンジョン攻略を行う。

 【バッテンベルク】のスタイルは超攻撃型。


 デュークが大暴れし、取りこぼした魔物をソニアとゾーラが仕留めていく形だ。

 王都で会った時よりもデュークのスピードは落ちているが、その分火力は増している。


 急激な成長のせいで上手く体をコントロールできていないが、一撃の重さは増しているし、成長が落ち着いて自由に体を扱えるようになったときが楽しみだ。

 今は被弾も多いが、体力の回復する剣のおかげで何とかなっているし、デュークはこのスタイルのままでいい。


 ソニアとゾーラはコンビネーションと正確性を重視しており、攻撃的ではあるが火力に不安が残る。

 これくらいの敵には十分な火力だが、強敵を前にしたときは厳しいように思えた。


「……ふぅ。やっぱり攻撃を受けてしまうな。ソニア、ゾーラ、負担をかけてすまない」

「いえ。援護が私たちの役目です」

「デューク様は気にせず戦ってください」

「とは言ってもな。この剣でなければ、立て直しが必要だった。やはりスタイルの変化は必要不可欠か? ……グレアムさん、後ろから見ていた意見をもらってもいいか?」

「もちろん。デュークは何も変える必要はないと思った。今は体の急激な成長に感覚が追いついていないだけだ。いずれどこかのタイミングでガチッとハマる時が来る」


 俺がそう伝えると、デュークは嬉しそうな表情を見せてから俯いた。


「ただ一方で、ソニアとゾーラは少しだけスタイルを変えた方がいいと思った。正確さとコンビネーションに重きを置きすぎていて、火力が物足りない。このレベルの相手なら通用するが、敵が強くなったときに、デュークのための壁にしかならない。さらに致命的なのは、片方が戦えなくなったときだ。戦力が半減どころか、足手まといになってしまうと思う」


 今日は完璧にこなしていたソニアとゾーラへの厳しい意見。

 二人もまさか自分たちに手厳しい意見が来るとは思っていなかったようで、驚きの表情を見せた。

 ただ、思い当たる節もあるようで、陰りのある表情で歯噛みする。



ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。

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