表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹色魔導師は目立ちたくない  作者: プリン伯爵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/448

魔導大会でも目立ちたくない⑥

ロゼッタとシーラが無事に勝利を掴んだ後、ジンが観客席に戻って来た。

見るからに落ち込んでいたので、茶化すのは辞めておいた。

魔法探求会で今の所負けているのはジンだけだ。


入れ替わりにミアが次の競技に出る為席を立った。

次の競技にはミア、レイさん、フェイルと3人も出場する。

そう言えば事前に競技プログラムのパンフレットを渡されていた事を思い出し目を通す。

どうやら次の競技はマジックレパートリーという名の競技らしい。

名前でなんとなく想像がつく。

どうせ、どれだけの種類の魔法を発動できるかを競うものだろう。


「それでは次の競技を始めたいと思います!次はマジックレパートリー!選手同時に1つずつ魔法を放ちます!同じ魔法は使えませんので毎回別の魔法を使ってもらいます!そして最後まで残った人が勝利となります!沢山の魔法を使えるかどうかが勝利の鍵ですね!」

当たってたようだ。

ということはレイさんが優勝候補だろうな。

ミアはそもそも二色だし三色魔導師に比べると使える魔法は少ない。

フェイルは魔法剣が得意の為、使える魔法の種類で言えば一歩劣る。


選手が入場すると黄色い歓声が聞こえてくる。

恐らくフェイルの応援だろう。

イケメンで尚且つ公爵家生まれ。

モテない訳がない。



競技が始まると、みな同時に魔法を放った。

4回目5回目と数を重ねるごとに脱落していく人が増えていく。

三級クラスの人はほぼ残っていないな。

10回を超えたあたりから二級クラスの人が激減してきた。

ミアもそろそろ限界が近いはず。


「おおっとー!!ここで二級クラスは全員脱落です!」

最後まで残っていた二級クラスはミアだったが、やはり一級クラスには及ばなかったようだ。

随分悔しそうな顔をしている。


15回目ともなると選手は数えるほどしか残っていなかった。

もちろんレイさんとフェイルは残っている。


20回目になるとフェイルが脱落した。

相当訓練したのだろう、前より使える魔法の種類が遥かに増えていた。


僕の想像通り、最後まで残っていたのはレイさんだった。

優秀と言われるだけあって、まだ余裕そうな表情を見せている。

多分まだまだ使っていない魔法があったんだろう。


席に戻って来たミアもジンと同様肩を落とし悔しそうな顔をしていた。

「ああ〜ダメだったよ……やっぱり一級クラスには勝てないな〜。」

「でも二級クラスで最後まで残ってたのミアだけだったぞ。十分凄いと思うけど。」

そう言ってやると、確かに!と急に元気を取り戻しいつものミアに戻った。

単純な奴だ。


僕も次の競技には出ないといけないし、準備しよう。


次の競技には僕以外にもルーザー、エリザさん、キリカ、委員長が出てくる。

仲間内で蹴落とし合いするのは何とも言えない気持ちになるが、出場者は教師が決めている以上文句は言えない。



控室に行くと既にキリカがいた。

緊張しているようで、椅子に座り一点を見つめている。

「キリカ、大丈夫か?」

声を掛けてやるとビクッと肩を震わし僕を見た。

相当ガチガチになっているようだ。


「マ、マリスさん……こんなに沢山の人の前に出るなんて聞いてませんよ〜!」

「大丈夫だって。今のキリカの実力は二級クラスに相応しいものだし、思う存分やればいい。」

「わ、分かりました……でも戦う相手が皇子様や皇女様じゃないですか……。」

確かにそれはそうだ。

ただそれに関しては僕が口出しできる問題でもない。


「ルーザーとエリザさんはかなり優秀だから、万が一にもキリカが勝ってしまって皇族に泥を塗ったなんて事にはならないよ。もちろん僕だって適当に手を抜いて負けるつもりだしね。」

「本当ですか?分かりました!胸を借りるつもりで挑んでみます!」

キリカとそんな話をしていると、離れた所で聞こえていたのかルーザーとエリザさんが近寄ってきた。

もちろん護衛の方々も引き連れて。


「聞き捨てならない言葉が聞こえたよマリス。出来れば全力を出してくれないか?1度君の本気を見てみたいんだ。」

「ダメだろ。皇族を負かしたなんて事になれば僕が何を言われるか分かったもんじゃない。」

「大丈夫だ。これは学生同士の競技だよ。皇族であろうが平民だろうがみな等しく学生なんだ。手を抜くなんて事は辞めてくれ。」

ルーザーがそこまで言うのなら仕方ないな。

全力でやるしかないか。

でも護衛の目が怖いんだよな。

分かっているだろうなと言わんばかりの目付きだ。



「分かった。でももしも僕が何か言われそうになったら庇ってくれよ?」

「もちろん!ルーザーの名においてマリスに文句は言わせないようにするよ。」

「ふふふ、私もマリスさんの全力、楽しみにしていますわ。もちろん私も本気でいかせてもらいますから!」

エリザさんは可愛らしく両手を握り締め、ヤル気を精一杯身体で表現していた。


可愛いな。


キリカは今の会話中固まって一点を見つめていたので、ソっとしておいた。



「さぁお次の競技はルーザー様とエリザ様がご出場なされます!!どんな魔法を見せてくれるのでしょうか!競技はマジックショットです!徐々に小さくなる的に魔法を当て続ける競技ですね!外した時点で脱落となります!」


これは魔法の繊細な操作が肝になる。

僕にとっては朝飯前だ。

どデカい魔法で的を破壊するのもありだが、そうなると連続で魔法を放つには相応の魔力量が必要になってくる。

何発も魔法を放たなければならない事を考えるなら出来るだけ魔力消費の少ない魔法を使うほうがいい。


ただ一つ気を付けないといけない事がある。

目立たない事だ。

出来るだけ地味な魔法だけを使ったほうがいいだろう。

どうせ観客はルーザーとエリザさんにしか目がいかないはずだ。

シレっとクリアしていこう。


「選手入場お願いします!!!」

実況の声が聞こえた後僕らは訓練場に足を踏み入れたが、歓声はロゼッタの時とは比にならない程大きかった。

ルーザーとエリザさんの人気が垣間見えた気がする。

これだけ歓声が大きいと、一人やばそうだろうなと思ってその者に目を向けると案の定キリカは死にそうな顔をしていた。


まあ、頑張ってくれとしか言いようがない。

ブックマーク、評価お願いいたします!


誤字脱字等あればご報告お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ