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虹色魔導師は目立ちたくない  作者: プリン伯爵


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魔導大会でも目立ちたくない②

激怒の水神(アクアレイジ)!!!!」

激しくうねる水の波は木人形を破壊せんと直進する。

渦のように回転しながら進む水鉄砲はさながらドリルのようだ。


木人形に当たると木端微塵に弾け、跡形もなくなった。

まあそらそうなるだろうね。

ただの木の人形に上級魔法をぶつければ形すら残らない。


しかしなかなかの迫力があった。

これなら十分キリカも魔導師と名乗っても問題ないのではないだろうか。


「お疲れ。いいね、合格だよ。」

「本当ですか!!!やったー!!!あっ……。」

魔力を使いすぎたせいかふらついたキリカを受け止めたのはロゼッタだった。

気を失ったようで、ぐったりしている。

ちょっと調子に乗って最後の魔法にありったけの魔力を乗せたらしい。

訓練時は気を失う事なんてなかったから。


「マリス……あんたやりすぎなのよ。こないだまで魔法の事なんて殆ど知らなかったんでしょこの子?なのになんなのよあれは。」

「上級魔法だよ。」

「そんなの見れば分かるわよ!!教えるにしたってもっと威力を抑えたもんがあるでしょうが!!」

ロゼッタは自分より強くならないか心配なのかな。

流石に僕がどれだけ教えたって三色魔導師を超えるのは無理なのに。


「でもキリカって教えたらすぐ吸収するからさ、つい楽しくなった所はある。」

「天才っていうのかしらねこういう子を。それにしてもアンタはやりすぎ。今度からもっと自重しなさい。」

「はい。」

自重……確かに僕は自重する事をしてこなかった気がする。

もっと控えめに生きないとな。

こんなんだからみんなにも僕の秘密がバレたんだろうし。


「いや、でも凄いよ。たった一カ月で上級魔法を覚えられるなんて本当に才能があるんだろうね。まあマリスが教えたからっていうのもあるかもしれないけど。」

ルーザーは純粋に褒めてくれた。

レイさんはもうなんとも言えない顔をしながらジロっと見てくる。

言わずとも分かる。

またかお前はとでも言いたげな顔だ。


「ホントは最上級まで教えたかったんだけど、流石に難しかったみたいでさ。」

「とんでもねぇ事しようとしてたんだなお前……。」

ジンはドン引きしていた。

失礼だな、僕は考えがあってのことだったのに。

女の子だし万が一襲われでもしたら、という可能性を考えて強力な魔法を教えようとしていたんだ。


「それにしても流石俺の親友だな!!たった一ヶ月で魔法が何たるかも分かっていない者をここまで育てるなんて俺には真似できん!!」

フェイルはお世辞抜きで褒めてくれるが、それはそれでムズムズする。


「まさかとは思うけど、その子を魔導大会に出すつもりじゃないでしょうね?」

ロゼッタがジロっと睨んできたがそんなつもりはない。

ただもしも、キリカが出たいと言うのなら、戦える力はあった方がいい。


「ないよりあるほうがいいだろ?」

「アンタのは加減を知らないって言うのよ。ハァ……ただでさえ狐面の英雄って広まってるのにまた問題を抱えて……。」

ロゼッタの言う通り、狐面の英雄という言葉が学園では広まっている。

いや、帝国内で広まっていると言っても過言ではない。

キャロルさんが学園に戻るなり、早々言いふらしたのだ。

狐面の男が助けに来た、来なければ死んでいた、四天を倒した、などと言いふらしていたのだ。

学生なんて噂好きの生き物だ。

狐面の英雄だなんて、格好の獲物でしかない。


「まだマリスだとはバレていないけど、あんまり派手に動いてると勘づく奴も出てくるかもよ。」

ミアも怖いことを言う。

仮面があったから派手に動いたのに、これでバレれば何の意味も無くなってしまう。


「出来るだけ自重するよ。」

「マリスの口から自重なんて言葉が出てくるなんて!!」

失礼だな。

僕だってバレたらヤバいことくらい分かっているんだ。


「それより!!四天はどうだったのだ!!強かったか!?」

フェイルはそれが聞きたくて仕方がなかったらしく、目を輝かせていた。


「強かったよ。少なくとも今まで戦った誰よりも

。」

「やはりか!!流石は王国が誇る最高戦力と言われるだけはある!」


強かったけど人間性はクズだったな。

最強と言われていても人格まで素晴らしいとは限らないようだ。

でも炎天のムーアは確かに強かった。

あれでも王国最強ではないらしいからな。

最強は雷天と呼ばれ雷魔法に特化しているらしい。

どんな人か会ってみたいな。



「とりあえずお披露目は以上だし、解散するか。」

「せっかく訓練場にいるんだし、練習でもしたらどうなのよ。」

練習?

ロゼッタが練習と言ったが何の練習なんだろう。


「魔導大会でしょうが!!もう来月なのよ!?アンタ負けたりしたらこのクラブも解体されるんだからね!?」

それは困る。

せっかく秘密会議が出来る部室を手に入れたのに失いたくはない。


「危ない、忘れてたよ。そういやみんなは出るのか?」

ロゼッタやシーラは首を振る。

レイさんもミアもジンも出ないらしい。

ルーザーとエリザさんは当たり前だけど出ない。


「俺は出るぞ!!!」

フェイルだけはやる気満々で答えてくれた。

魔法探求会からは2人だけの参加か。


「そもそも1年で出る人なんて殆どいないわ。まあ委員長は出るんでしょうけど。」

リスティアさんは出るだろうな。

1年で最強なんだ。

出ないわけがない。


「え、待てよ?1年ってそんなに出ないのか?」

「当たり前じゃない。相手は上級生よ?経験値が違うのに勝つのは難しいじゃない。負ける可能性が高いのに出る人は相当自身があるんでしょうね。」

おいおい、勘弁してくれよ。

それって余計目立つってことだろ?

ハァ……クラブの部長なんかになるんじゃなかった。


「さっ!キリカも気を失ってるし今の間に訓練しときなさい!アンタに負けられるとせっかく楽しいクラブもなくなるんだから!!ほら!!」


ロゼッタに促され仕方なく自分の訓練を開始した。


言われてやる訓練なんてやる気が起きないもんなんだな……。

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