戦争が始まっても目立ちたくない③
すみません!
毎日投稿するつもりだったのに、昨日予約投稿するの忘れておりました!
学園魔導位8位はやばすぎる。
さっきリスティアさんに聞いたところ、総生徒数は大体550人だそうだ。
その中でまだ一年生で学園魔導位8位?
四色魔導師は同じ学年ではリスティアさんしかいないが、流石四色だな。
一番上の5年生なんて立つ瀬がないだろうな。
「流石は一級クラスの委員長ですね。」
「ふふふ、褒めても何も出ませんよ?」
別に期待はしていない。
というより何か出てきたらそれはそれで怖い。
この人は何だか腹黒な雰囲気があるから。
「お!俺もあったぜ!」
「ボクも!!」
ジンとミアも自分の名前を見つけたらしく、結果を教えてもらうとジンは魔導位310位、ミアは魔導位308位だった。
半分くらいの位置だし僕もそれくらいがいい。
そう思いながら探すがなかなか見つからない。
「あ、マリスさんのありましたよ。ほら、ここに。」
リスティアさんに指を差された場所は上位陣の位置だった。
「マリス・レオンハート、学園魔導位12位……。」
めっちゃ上じゃん。
そりゃ探しても見つからない訳だ。
まさかそんな上にいるなんて思ってもいなかった。
「ふふふ、流石はマリスさんですわね。これは私も気を抜くとすぐに抜かれてしまいそうです。」
多分ここまで上になったのも決闘があったからだろう。
あれはほとんどの生徒が見ていたはずだ。
もちろん教師陣も。
調子に乗った結果がこれか。
「やるなーマリス!俺らと桁がちげぇよ!」
「いやいや、ジン。ボクらとマリスを一緒にしちゃだめだよ。化け物と凡人じゃ差が出るのは当たり前。」
何気にミアの一言がキツイが、言われても仕方がない。
一年でここまで上にいるのはほとんどいないのだ。
たまに知らない生徒から声を掛けられるのはこれが原因だったらしい。
君がマリス君か?って聞かれても「そうですけど」しか言えないよ。
「ふふふ、流石はキャロル先輩。見ましたかマリスさん。」
リスティアさんが上の方を指差す。
視線を上に向けると、キャロルさんの名前があった。
学園魔導位2位。
生徒会長の名は伊達ではないようだ。
しかし、学園を代表する人なのにその上にまだ1人いる。
名前は聞いたことがなかった。
ジンとミアも知らなかったようで、有名ではないのかと首を捻っているとリスティアさんが教えてくれた。
「魔導位1位のこの方は凄い人ですよ。癖は強いですが、実力は本物です。」
「有名な方なんですか?」
「そうですね……有名といえば有名です。神殿長の息子さんですよ。」
神殿……テレーズさんが神殿魔導師だったな。
ただ、神殿の事はよく知らないな。
そこのトップに立つ人の血筋か。
それは確かに凄そうだ。
「神殿長は回復魔法や神殿魔導師だけに伝えられる神殿魔法を極めた方ですよ。その息子さんなんですが、まったく正反対の魔色適応なんです。」
「まったくの正反対?」
「はい。本来神殿魔導師は闇属性を持つ者がいないのですが、魔導位1位の方は闇属性を得意としているんです。まあ分かりやすく言えば異端児ですね。」
なるほど、異端児か。
それでリスティアさんは有名といえば有名と少し濁したのだろう。
という事はその1位の人は紫色の魔力が特段高く生まれてしまったんだな。
可哀想に、普通に生まれていればそのまま神殿魔導師になれたものを。
「異端児だからといって、嫌われている訳ではありませんよ。ただ立ち振舞いが神殿長の息子とは思えないほどぶっきらぼうな方でして。」
「そうなんですね、どんな人なんだろう。見てみたいな。」
「その方は4年生です。よくこの校舎の屋上にいるらしいですが、見に行ってみますか?」
僕の好奇心は人より高い。
なので、リスティアさんのご好意に甘え連れて行ってもらうことにした。
ジンとミアは変な事に頭を突っ込むなと言っていたが、見るだけなら別に問題はないはずだ。
屋上の扉を開けると、爽やかな風が頬に当たる。
気温も穏やかで実に気持ちがいい。
その人がよく屋上にいるのも分かる気がする。
「あ、いました。あの方ですよ。」
リスティアさんが一番奥のベンチで寝転がっている人を指差した。
こんな天気のいい日ならここで寝るのも悪くなさそうだ。
少しだけ近づいてどんな人か確認しようとすると、閉じていた目が開いた。
気配を感じ取ったのかムクッと起き上がると、不自然に近寄った僕らを見つめている。
「……誰だ。」
低い声だ。
ちょっとクールな雰囲気もある。
カッコいいという言葉がよく似合いそうだ。
「どうも、ガウェインさん。少し貴方の事を彼らに紹介していたのですよ。」
「……リスティアか。そいつらはお前の何なんだ。」
「友人ですわ。」
リスティアさんにタメ口で話すのも驚いたが、リスティアさんの言葉にはもっと驚いた。
友人になった覚えはないけど。
ジンとミアをちらっと見ると、ええっ!?とでも言いたそうな顔をしている。
まあ紹介された以上は名乗ったほうがいいだろう。
「マリス・レオンハートです。こっちの男はジン、赤い髪の女の子はミアです。どちらも僕の友人です。」
「……マリス……そうか、お前があの……。」
何やらガウェインと呼ばれたその人は意味深な事を呟く。
あの、ってなんだ。
気になるだろ、そこで喋るのを辞めないで欲しい。
「何か僕の事を知ってるんですか?」
「……お前、テレーズの知り合いだろ。」
「え、はい。そうですけど、テレーズさんを知ってるんですか?」
「……当たり前だ。アイツは神殿魔導師次席だぞ。知らないやつのほうが珍しい。常識だろ。」
そんな事言われても、神殿長の息子が知っている常識なんて知るわけないだろ。
「マリスさん、テレーズ子爵ともお知り合いで?」
「まあ、父の友人ですよ。」
「なるほど、お父様の……。」
リスティアさんも、その……を辞めて欲しい。
言いたいことがあるならはっきり言おう。
僕は気になって夜も眠れない。
「……で、ここに来た理由はなんだ。」
「あの、先程リスティアさんが言われたように、貴方の事を教えてもらおうと。」
「……チッ。顔を見に来ただけか。異端児を見て何が面白いのか分からんな。……もういいだろ、さっさと失せろ。」
言葉が悪いなこの人。
神殿長はどんな教育したんだ。
「まあそう言わないで下さい。学園魔導位1位の貴方の事を知りたいという後輩の可愛いお願いではないですか。少しくらい愛想良くしてはいかかですか?」
リスティアさんがそう詰め寄ると、ガウェインさんは諦めたのかボソッと呟く。
「……ガウェイン・マギクラッド。これでいいだろ。」
それだけ言うとまたベンチに寝そべり寝始めてしまった。
口数少なく、愛想が悪いという印象しか得られなかった。
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