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虹色魔導師は目立ちたくない  作者: プリン伯爵


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第二章 プロローグ

決闘が終わって2週間が経った。

流石にだいぶ日が経ったお陰か、マリスの事で騒ぐことは少なくなった。


そんなある日の事。

オルバがなんとも言えない顔つきで教室へと入ってきた。


「あー、今日からうちのクラスに編入することになった子がいる。紹介しよう、入って来い。」

オルバに促され女の子が入って来ると、教室は騒めく。

この時期に編入というのも珍しいが何よりその子が見たこともない服装をしていたからだ。


女の子は教室全体に目を向けると大きな声で自己紹介をする。

「どーも!初めまして!ワタシはアスカ・シラヌイです!!!!東の国出身でっす!!あ、もしかしてこの服が気になってる感じ?これは着物って言って東の国ではみんな着てる服だよ!よろしく〜!」

あまりの勢いと大声のせいで誰もが口を噤む。

軽い口調と甘ったるい声。

見た目だけなら大人しそうな女の子なのにギャップが凄いせいでみんな驚いている。


「……よし、もういい。お前の席は、そうだな、マリスの後ろだ。あそこにいる奴の後ろな。」

「おっけ〜!」

オルバ先生に指を差されたマリスの所までスキップしてきた彼女は目を合わせニヤッとイヤらしい顔つきで微笑む。


僕の後ろに座るとすぐに声を掛けてきた。

「マリス君だっけ?よろしくね〜。」

「あ、ああよろしく。」

とりあえず挨拶されから挨拶を返しておいた。


「そういえばさ、マリス君って決闘で勝ったんだって?なんか噂で聞いたよ~。」

肩を二度ほど叩かれ振り向くとニコニコしている。

なんだこいつ慣れ慣れしいな。

こういうのは絡まないのが吉なのだ。


「そうだね。」

当たり障りのない返事をしておく。

しかしシラヌイさんは引かない。

「どんな魔法が使えるの!教えてよ!!!知りたい知りた~い!」

うぜぇ……。

めんどくさいのに目を付けられたらしい。


助け舟を呼ぼうと隣に目をやると、ロゼッタは露骨に顔を逸らした。

なるほど、自分を巻き込むなと言いたいわけだな。

仕方がない、自分でなんとかしよう。とでも言うと思ったか。


「ロゼッタ、君は決闘の時VIP席から見てたよね、多分その場にいた僕より客観的に見れただろうしシラヌイさんの話聞いてやってくれ。」

「え~!!!聞きたい聞きたい!!ロゼッタさん!教えて!!」

人を殺しそうな目で睨まれたがとりあえず一時の平穏は訪れた。

シラヌイさんの標的がロゼッタに変わったお陰で。


僕は授業が終わると即座に教室を飛び出した。

シラヌイさんに絡まれない為に、ロゼッタに殺されない為に。



数日前。

オルバとジリアンは困惑していた。

何故ここにシラヌイがいるのかと。

「オルバー、ジリアーンおひさー!」

元気よく声を掛けてきた女の子は2人もよく知っている。


「なんで十二神のお前がこの学園に入ってきてんだよ……。」

「んー?2人も分かってんじゃないのぉ?皇帝陛下の勅命ってやつよ!!」

「はぁ、てことはマリスの事でしょ……。」

「あったりー!ジリアン大正解!あ、言っておくけどワタシが十二神だってこと、絶対に内緒だよ。」

シラヌイがここに来た理由はすぐに判明した。

そもそもただの学園に3人も十二神がいることがおかしいのだ。

マリスの件としか思えなかった。


「てことは皇帝陛下にはもうバレてるって訳か。」

「ていうか!シレッとあんたも知ってるじゃない!!」

「ジリアン、俺はこう見えて頭がいい。お前が虹色魔導師がこのクラスにいるって言わなければ分からなかったが、いると思って見ていたら気付けるってもんだ。」

ジリアンはあの時下手な事を呟くのではなかったと後悔する。



「皇帝陛下はどうやって知ったか分からないけど、ワタシのとこに勅命を告げに来たのはアインだったよ。」

「そいつだよ……影から見てるっていやぁそいつしかいねぇだろ……。」

皇帝陛下が内密にシラヌイを派遣したという事はまだ公にするのは得策ではないと考えているのだろうとオルバは思案する。

ジリアンも同じ考えのようだ。


「んで、お前の任務はなんだよ。邪魔しないよう知っておいた方がいいだろ。」

「ワタシの任務はなんと!!虹色魔導師と仲良くなれって任務でーす!!」

皇帝陛下がそんなフワッとした命令出すわけないだろと思ったが口にはしない。


「てことはマリスに近付いて出来ることなら帝国の戦力に引き込めって事ね。それにしてもシラヌイねぇ……上手く行けばいいけど。」

「ちょっとジリアン!ワタシやる時はやるよ!まあ見てなさいって!そのマリスって子と同じ歳なのはワタシしかいないでしょ〜?ジリアンみたいな年増には出来ない任務でぇす!」

ジリアンのこめかみには青筋が数本浮き出ていたが、シラヌイは気にもとめていないようだった。


「ま、まあいいわ。とにかく!マリスの機嫌を損なうような事はしないでよ?あれはもはや化け物と同意なんだから。」

「うわー可愛い学生を化け物呼ばわりだなんて。マリス君かわいそー。まっ、ワタシ達だって一般人から見れば十分化け物なんだけどねー。」

十二神というだけでも十分化け物であり、一般魔導師からは畏怖される存在でもある。

そんな彼らに化け物と呼ばれるマリスは一体……。




マリスの周りは未だ平穏とは遠いようだった。

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