表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

115/203

31 桃香とデート

 ◆◇◆


 6月13日土曜日。

 お嫁様バトルロワイヤルでは、俺をデートで楽しませる課題対決を実施中。


 今日は桃香のデートの番だ。


 朝9時に2人でタワマンの部屋を出る。


 桃香はキャミソールにミニスカートと厚底サンダル。小さいショルダーバッグを右肩にかけている。キャバ嬢みたいな服装なので同伴デートするみたいだな。小麦色の肌が艶かしい。


 俺は白いTシャツにジーンズ。財布とスマホを後ろのポケットに入れて手ぶらだ。


 エレベーターに乗るなり、桃香が俺の右腕に抱きついてくる。腕が巨乳の谷間に挟まれて、弾力のあるおっぱいが締め付けて来る。ローズの香りも鼻孔をくすぐる。


「えへへ、今日は大好きなゆきととずっと一緒だ♡」

「ど、どこに行くんだよ」

 俺は照れるけど、おっぱいの感触が気持ち良すぎて、挟まれたままにしておく。


 桃香は俺にサプライズを与えるつもりで、デートコースについて全く相談していない。


 タワマン最上階専用のエレベーターは超高速。あっという間に一階に到着。

 エントランスを歩く。


「一応デートコースは考えたけど、ゆきとが望むならラブホ行くよ」

「いいいっ!?」


「あたしのこと、一日中だってめちゃくちゃにしていいんだぜ。あたし、ゆきとになら何されてもいいからな」

 桃香は、難病の妹の柚子香ちゃんを救ってやっていることで俺にベタ惚れになってしまった。


 自動ドアが開く。

 外に出ると晴天で日差しが(まぶ)しい。

 徒歩でゆっくり進む。


「べ、別に俺はどうもしない。プラン通りにしないと氷室さんに怒られるぞ」

 女の子たちは日帰りデートの課題を平等な条件でこなすため、予めプランを紙に書いて氷室さんに提出している。


「いいんじゃね。ゆきとを悦ばせればいいんだろ。あたし、男がされたいエッチなことをネットで調べておいたからさ」


「い、いや、プランから外れまくると氷室さんは絶対にペナルティをくらわせる怖い人だ。せっかくプランを考えてくれたんだし、その通りでいこう」


 俺は、女のことで頭がいっぱいの高校生男子だから桃香のボディの誘惑に(あらが)うのが大変。でも今日はデートを楽しみたいから、(はがね)の意志でエッチはNGとする。


「ちぇっ 最初から一日中ラブホで過ごすっていうプランにしとけば良かった」


 ……もし日帰りデートの2回戦をすることになったら、ラブホは禁止事項にしとかないとと思う。


「で、歩いて行くのでいいのか?」

「うん。新今岡駅ね」


「新幹線に乗るの!?」

 今岡駅はローカル線の駅で、新今岡駅は北陸新幹線の停車駅だ。タワマンからの距離は同じくらいだ。


能登島(のとじま)水族館に行こ。ゆきとは行ったことないよな?」


「ないない。いいじゃん、水族館なんて」

 色とりどりの綺麗な魚を見て回るんだから、デートって感じになりそう。


 桃香は意外なことに至極真っ当なプランを考えてくれていた。ラブホよりそっちの方で文句なし。


「よかった。リムジンで送迎してもらったら楽なんだけど、電車で行くのもいいかなって思ってさ」

「俺も電車で行きたいよ。旅行って気分になるからな」


 ◆◇◆


 新今岡駅で、切符を買う。

 能登島水族館は能登半島の中間地点くらいにある。


 金沢で特急列車に乗り換えて、和倉(わくら)温泉駅へ。そこからバスで能登島に行く。合計で2時間半ほどかかる。


 新幹線『はくたか』に乗車。白い車体に青色の屋根、金色の側線がかっこいい。俺は北陸新幹線に乗るのが初めて。そもそも、新幹線に乗るのも初めてだ。


「ガラガラに空いてるじゃん」

 桃香と自由席に並んで座る。車両に他の客はほんの少ししか見えない。


 俺は窓側で、桃香は通路側だ。

 桃香は俺の腕を抱き締め続けている。


「ローカル線の普通列車でも30分ほどで金沢まで行けるからな」

 今岡から金沢まで15分を短縮するために新幹線に乗る地元民はあまりいないようだ。


 俺は新幹線に乗れて感激。桃香はネットの路線検索で最短コースで出てきたから新幹線にしたんだろうけど、俺のテンションを上げる効果もある。


 『はくたか』が発車する。

 最初はゆっくりだが、どんどん加速していく。


「すごいな。これが新幹線の速度か」

 建物がびゅんびゅん通り過ぎて行く。


 防音壁に遮られて、景色があまり見えないのがちょっと残念。でもトンネルに入る時にかすかに衝撃音がしたりと、スピード感がびんびん伝わってくる。


「えへへ、ゆきとが楽しそうで良かった」

「いいよこれ」


「うれしー」

「あのさ、そろそろ腕を離してくれてもいいんだけど……」

 俺は照れて左手で(ほほ)()く。


「やだ、離さない。あたしはゆきとが好きすぎるから。ずっとくっついてたい」

 桃香がぎゅううううと俺の腕をおっぱいで締め付ける。

 

「やめろ、腕の血行がぁ――」

 本当はどうもないんだが、恥ずかしいので嘘をつく。

 桃香が少しだけ緩めてくれた。


「なあ、ゆきと、あたしのおっぱい揉んでよ」

 桃香がいきなりとんでもないことを頼んできた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ