二十三話 新キャラ加入
そんな湯気が出ている見るからに熱そうな食べ物も押し付けて来んなって。
しかも形がぐちゃぐちゃのちっさいお好み焼きみたいになってるじゃねえか。
「ゼアミちゃん、私に頂戴アル」
自分の皿をゼアミに差し出すサンサン。
俺の頬が触れたやつやけど良いのか?
サンサンは間接キスとかそう言うの関係無い系の娘だから良いのか。
「もう、折角トキマサさんの為に愛すべき女神が作ってあげたのに」
「おう、全部が全部嫌がらせと皮肉が入っているぞ」
確かに俺に食わせようとしていたが。
何か某ダ○ョウ芸人たちの伝統芸、おでん芸に似たものをしていたような。
「美味しいアル〜」
ゼアミ特製のたこ焼きを美味しそうに頬張るサンサン。
緊急クエストを終わらせ墨だらけになった服と身体を大衆温泉で洗い流した。
その後ギルドで倒したヘイシタコを回収して換金してもらった。
蛸壺に入ったヘイシダコは傷一つない生きたままでの回収だったので高価となった。
明石の蛸壺漁業方法考えた人は天才か?
次に殴打して倒したタコで比較的外傷はないが死んでいるので鮮度がないので平均報酬。
最後にTー34が銃殺したタコ。
洋画の敵みたいにバラバラではないにしろ打撃痕が有りまくりだったのだ一番値段が低い。
本人はこれを聞いた後、獣化状態のカチューシャとなって棺桶内に逃げた。
いつの時でもやりすぎるってダメだな。
そして、今当の本人はというと。
「ふう、久しぶりに良い物を食べた」
ゲフッと可愛いような下品なため息を吐いているTー34。
「ご主人様、美味しかったアル。今度私が作るアルからネ。期待してて欲しいアル」
今クエストで囮として最も貢献したが最も寝込んでいたサンサン。
「トキマサさん。女神という私本来の役職において、称号【タコ博士】を授けます」
「舐めとんかワレ。けど俺、タコ好きやからな。ちょっと嬉しいわ」
「ちょっと、ふざけただけなのに以外な反応」
「やっぱりふざけていたんか、頬を出せい!」
RPG系では何か達成する毎に何かしらの称号を貰えるが。
俺の場合今じゃ無いだろう。
もっと前に色々あるだろ、【大筆使いの転生者】とか【クリオネの解体者】とか。
「ダメよ、今食べたこのたこ焼きが出ていってしまうわ」
「リスかお前は」
頬にたこ焼きを貯めて少しずつ食べているゼアミ。
今叩いて折角作った料理をリバースされても困るからな。
「にしても、面倒な奴を加入させてしもたなぁ」
そう文句とも取れそうな台詞を呟きながらTー34の方を見る。
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