二十一話 蛸と女神と中華メイド
一歩ずつ足をプルプルしながら前進していく姿は糞をしようとしている兎と同じ。
いや、水が嫌いな犬が風呂に入ろうとしている時の姿かな。
ゼアミは俺に言われて走り出してタコ達の団体に入っていった。
「女神の強さを見せつけてや………ちょ、どこ触ってんの、やめなさ……離れなさい、女神に対して不敬よ⁈ちょっと誰か助けて。トキ、トキマサさーーーん」
「いや、なんで行った?」
絶対にやられるの分かっていて何故行った?
女神の思考回路は分からないな。
取り敢えず二人が葛飾北斎の枕絵『蛸と海女』みたいなことになっている。
あれはあれで良い、江戸時代のエロ本と呼ばれていただけある。
そんな隙に俺は思い出したタコの攻略法、つまりは漁法を行う。
スキル〈森羅万象〉を使って二百個くらいのタコが入れそうなくらいの壺を顕現させた。
これだけ顕現させたらな全匹入るだろう。
中にはタコが好きだと言われる白色の餌類が入っている。
お陰で俺のMPはゼロだけどな。
「ちょっとトキマサさん。そんな物作ってないで助けて。モブゥ」
「何がそんな物や、これを知ったらそんな物扱い出来へんで」
まぁ成功するか分からないがやって見るしかない。
「ヘイシダコどもこっち来いやーーーー」
手をパンパンする俺。
その音で振り返ると俺の前に広がる壺が目に入ったのだろう。
すると異世界のタコでも習性は同じだったのか壺の中に入っていく。
タコは外殻が無いため隠れている所を常に求めている。
それを利用した漁業が兵庫県明石市発祥の伝統漁業方法、蛸壺である。
神戸近くの友人に教えてもらったんだよな。
明石人が聞いたら怒るかもしれんけど。
これでTー34に攻撃されるでもなく第三軍百匹余りのヘイシダコを捕らえることが出来た。
最初からこれをやっておけばと今更後悔している。
「トキマサさんが全部良いところを持っていたわ」
「言うなて」
美味しい所を全部持って行くのが主人公の特権だろ。
Tー34が棺桶を担ぎながら俺の袖をクイクイと動かして聞いてきた。
「同志よ、私の力と加入を認めてくれたか」
「え〜、どうしょっかな〜。ん?なんで銃口をこっちに向けとるん?弾切れなんやろ」
「同志、ソビエトは情報改竄が得意でな」
「分かった、加入してやるから、な⁈はよ銃口下ろしてもろて」
異世界に来てまで弾幕の的にはなりたくないからな。
こんな半分脅迫染みた加入したくなかったが。
これで第三軍までいたヘイシダコ合計358匹を捕獲、討伐。
緊急クエストをクリアした。
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