十九話 錦木の伝説
「二匹をやったわ。恐らく天国で仲良くやっているわ、多分」
「最後の二文字から伝わる適当感がハンパない」
「ほら、トキマサさん。見てよ。さっきのヘイシダコよ」
「なんで居るん?それになんで見えるん?」
「私のスキル〈能楽〉の『錦木』よ、死人の声が多少は聞こえるのよ」
「なんでそんな凄いスキルあるの普段は使わへんねん」
「女神がそんな普通の時に力を振るうわけないでしょ。バッカじゃないの?」
「また顔面にタコをくっつけてほしいか」
「ごめんなさい」
「素直でよろしい」
急にツンデレキャラになられると対処に困る。
にしてもゼアミにもこんな並外れたスキルがあるとはな。
これだよこれ、こう言う女神のような畏れ多いスキルを持って欲しかったんだ。
ゼアミのスキルが使用されさっきまで浮いていたタコ達が半透明で現れた。
「二匹とも成仏できたことへのお礼を言いにきたのね」
(絶対に許さないからな)
「すっげえ恨んでてワロタンバリンシャンシャン」
感謝の意の欠片もないような捨て台詞を吐いて天に登って行った。
特級呪物にならなくて良かったと思う。
「何よ、あのタコ達。女神に近づいてくるから畏怖していると思ったのに」
「俺達の中で一番弱く見えたからじゃね」
「………………………」
頬を膨らましてまたもや涙目になるゼアミ。
自分でクソ雑魚扱いしていたモンスターにイチャイチャされていたからな。
「私、分かったわ」
「何がなん?」
「私以外みんなチーター」
「酷い現実逃避を見た」
正直言うと全員ステータスは高い方だと思っているぞ。
ただし、変化球というかベクトルが別方向というか。
真面目に馬鹿やっているパーティだ。
「タコはある程度倒したからな、後一軍くらいで終わりやろ。最後はサンサンのスキルで一気にやってもらうか。パーっと気持ち良くな。ほら起きろサンサン、お前の出番やで」
「ネバネバ、ヌルヌル、ネバネバ、ヌルヌル」
「コイツはもうダメだな」
今のサンサンには囮スキルだけ発動した寝ている変態メイド。
取り敢えずここに寝かせたままにしておこう。
って言うかサンサン、前回のクエストから寝落ちしてばっかりのような。
「にしてもタコの数が多いな。ここはあれ使うか?いや、でも効果があるかぁ?」
「何よ、トキマサさん。攻略法があるなら早くしてくれない?このままじゃみんな墨だらけになるわ」
「それは別に良いねんよ、なんせ全員分の魚拓が取れるからな。ただ早くせんと全てのタコが焼きダコになっちまう」
彼方ではヘイシダコ最後の軍団第三軍が向かってきてTー34が最興奮状態に陥ってしまっている。
「いいいいヤッホォォォォォォォ‼︎」
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