九話 女神のイヤイヤ期
「では、ギガントクリオネ討伐と行こう。奴らは今絶賛繁殖期、中学生の思春期並みに盛り上がっているらしいとKGBから情報が入っている。奴らは無性生殖だから分裂に該当するのだが。お陰で今は狩り放題だ。そのため今食べたものをある程度消化してから討伐に………」
「ギガントクリオネは嫌!」
ゼアミが机を叩いて拒否する。
目には涙を浮かべ声には拒絶の念が込められている。
この女神、最近イヤイヤしか言っていないな。
幼児期にあるイヤイヤ期かよ。
「何故だ、我が飼い主よ。ギガントクリオネは打撃には強いが刃物には弱い。それに私の棺桶であれば一撃で殺せる。これほど雑魚な生物は居ないとか思うくらいだぞ」
「いや、Tー34。お前の飼い主はその雑魚よりも弱いんだ」
「そうなのか?」
ゼアミの膂力は死にかけの老人並しない。
そのためいくら殴ったとしても雀の涙程度の攻撃力しかないのだ。
「しかしだな、攻撃方法は口からの触手だけという定番、そして奴らの肉体は食糧としても売買されているから周回稼ぎとしては良好。装甲が無ければ雑種な畜獣のように喰われるらしいが、サンサンとトキマサ、そして私の金属装甲なら絶対に食われなくだろう」
「あのな、Tー34。ゼアミはそんな雑種の畜獣のように喰われているんやで」
「マジか!いや、そうなのか」
言い直した、言い直したぞ、この飼い犬。
一瞬、ゼアミの事をナメだぞこの獣人。
実際ゼアミはカメレオンに食われる虫の如くペロリとクリオネに食われていたからな。
擁護するにも事実だからな。
「だ、大丈夫だぞ。我が飼い主よ。飼い主がいくら、赤子のような可愛らしい攻撃力でも、カッコいいトランプタワー並みの耐久力でもギガントクリオネは倒せる。倒せるぞ」
「貶してるのか褒めているのかどっちかにせい」
良いように言いくるめているけど意味を汲み取れば貶しているように聞こえる不思議。
このペット、とうとう飼い主を馬鹿にし出した。
そして俺の隣では変態メイドが一人、自分の世界に入り浸っていた。
「ハァッ〜。また食べられるアルカ?またあのネバネバを楽しめるネ〜」
「ネバネバを楽しむのか?サンサン同志の理解は苦しむな」
「Tー34の頭の理解もまぁまぁ理解不能だがあれは理解しない方が良い。一生無理だからな」
ドMの中でも極地へ向かっているサンサンの理解は出来ない。
何事も頂きの領域に行った人の頭が分からないようにな。
「まぁ、大丈夫だ。我が飼い主が食われそうになっても我が盾になろう。そう我は【シールダー】だからな」
頼もしいような何かやらかしそうな雰囲気で言う我らがTー34。
装備を見る限り守護の役職と言われる【シールダー】の装備をしていない。
片手に棺桶を持っているだけのただの赤いソ連兵の軍服を着た獣人少女だ
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