六話 コミンテルン
(いやん、トキマサさんは大胆ですね。私は逃げも隠れもしません。抱き着いて着ても良いんですよーーー)
「いや、あの。ライカさん霊体やから抱きつかれへんのやけど」
俺は神聖を常時持っていないため霊体に直接触る事は出来ない。
そのためライカさんに抱き着こうものなら通り抜けて壁にハグを食らわせることになる。
「それもすまない。獣化になると服を脱ぐ事になる。その事をついつい忘れていてしまっていたのだよ。いやぁ、やはりそう長い事獣化するモノでは無い。アッハハハハハ」
「その忘れていたせいで俺は死にかけたんやけど」
今でもゼアミの鉄拳制裁が身に染みていて頭にタンコブが出来ている。
ゼアミ曰く格好つけた名前でスキル〈愛の拳〉と言うらしい。
お陰でちょっとゼアミ本人に攻撃力向上に近いバフが掛かっていた訳だ。
「案ずるな、同志が死んだら私が同志の血を使って朱に染めて差し上げよう。あっ、これ血液と赤化をかけた共産ジョーク」
「つまんなすぎてソ連の大地が凍るわ」
「万年凍ってるでしょあの国」
関西人は笑いには五月蝿いと言われているが今のは面白いでは無く猟奇的だ。
さて二つ目の質問だ。
カチューシャならぬT-34は何処から来た何者なのか。
いくらこの異世界が変わってるとはいえただの小動物から人になるなんて中々居ない生物。
ファンタジーアニメや映画でもそうそういない生態だぞ。
「っていうか、お前は何なんや。見た感じ人では無さそうやけども」
「では、同志に質問です」
「質問を質問で返すなや」
会話というキャッチボールをしようとしているのに新しいボールを使い始めた。
これでは一生会話が続かない。
俺がコミュ症とかの問題では無いぞ。
「今、この可愛らしいTー34ちゃんの生態は一体なんでしょう。①、自分でもよく分かっていない。…正解は①でしたァァァ‼︎」
「回答のチャンスを与えない方式やめんかい」
バシンッ
「ニャンッ!」
「いや、なんでサンサンをシバくのよ」
「名残惜しそうに見つめてきよったから」
ハリセンを目の前のサンサンの眉間に思いっきり叩きつけるとゼアミからツッコミが入る。
一発シバいてからもう一発欲しそうな目でこちらを見つめていたからな。
ツッコミと並行してちょうど良いと思っていた。
何故か分からないが。
最初から答えさせないつもりでの質問だった。
答えさせない質問は質問でないのだけど。
「それより、同志って言うな。俺は共産主義では無いからな。バリッバリのコテッコテの資本主義やで」
「ふふふ、同志は何も分かってはいないな。人間生まれた時から共産主義。つまり同志は同志なのだよ」
「ちょっと何言ってるか分からない」
ご愛読いただいた貴方に圧倒的感謝を‼︎
芸術は爆発だ‼︎と作者は皆様の声援と笑いにより日々進化していきます。
楽しんでいただけるとトキマサ達が喜びます
・腹筋が崩壊した
・もっとネタを見たい
などと少し思ってくださった方は、画面下部の☆☆☆☆☆を★★★★★にしてブックマークに入れていただく、率直な感想、批評などで応援して下さるとモチベーションが上がりネタが大量生産する事ができます
また誤字脱字や文法上でおかしい箇所を指摘していただけると幸いです。
それでは全ての読者に絶対的な祝福あれ‼︎




