一話 得体の知れないモノ
「スゥ、スゥ、ガァ!スゥ、スゥ、ガァ!美味いわこれ」
久しぶり食べるハーゲン○ッツのアイスクリームだ。
そして机に置かれたアイスの横には俺の大好きなチョコレートパフェが置かれている。
異世界に来てからかお菓子というお菓子はゼアミに食われていた。
こういう時くらいしか食べる時間がない。
アイスを一掬いしてスプーンに乗せる。
白色の冷気がスプーンから溢れながら俺の口に入る。
「この甘さ、この食感、この冷たさ。ええわーー」
俺は腹が弱いから冷たいものは一度にそんなに食えない。
だけど目の前に食ってくれと言っているかの様に置かれているんだ。
食え前は男の恥というものだろう。
時には食べ、時には舐めて食べていく。
しかし、食べていくうちにどんどんと暑くなってきた。
「暑い、暑い。急に夏になりやがって。お日様雛菊蕩けたバター………ほんまに蕩けそう」
某魔法系ファンタジーの呪文を唱えた気がしたがそんなものは置いておいて。
まるで暑い夜に毛布を被って寝ているみたいな感覚。
暑苦しくて暑苦しくて息苦しい。
何やら口元にモフモフのものが置かれている状況。
例えるなら猫や犬などが顔元で寝ている図。
しかし、俺たちの屋敷で動物は一匹しか居ないし。
もしかしてカチューシャか。
瞬時にそう判断して目を開ける。
「ふぁあ?」
そう今までの情景は夢だったのだ。
ただ食べている行為をしているのは本当だったらしく口から少し涎が出ていた。
涎を出すのは寝ている時のゼアミと腹を空かしたサンサンだけで良いのに。
俺も良い歳だ。
こんな行儀が悪い癖は辞めなければな。
「我ながら口元がガバガバやなちゃんと閉めな。ゼアミみたいになっちまう」
ゼアミの場合は口というダムが崩壊して布団が洪水並みに出ているからな。
あれはある意味事故だろう。
とはいえ、俺も寝ている時に動き回ったんだろう。
顔元に布団を持ってくるなんて今まで無かったのにな。
そういやカチューシャが居たような気がして。
「我ながら寝相が悪いこって。うん?」
ついさっきまで俺の顔を覆っていたモノを見てみる。
先程まで小型の布団かカチューシャだと思っていた。
だが形は獣型のカチューシャでは無く明らかに五体満足の人型だ。
最初はライカさんが作った原寸大の人形かと思ったが何故ここに置いているのか?
それにある程度の体温がしていたため人形では無い。
「何か、おる」
急に背中に虫唾が走り出した。
何か得体の知れない生き物が直ぐそこに、今の今まで俺の顔に居たという事。
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